ぼくは小学校にはいるまで
母の隣に寝ていた
母が小料理屋を始めて
夜遅くまで帰ってこなくなった
ぼくらの面倒をみるためにきた叔父が
押入れにあがって布団を被った
ぼくも隣にはいる
ぼくは ....
電車の中で引きこもりたい
終点のない電車の中で
世界の車窓から世界を永遠に見送りながら
眠くなったら好きに寝て 寝過ごして
車掌に起こされることもなく 親切な客に起こされることもなく
旅を続 ....
呑んで呑まれて 前後不覚
響いて痛んで 覚醒するベッドの上
発信するつもりの無い十一桁
天から地に落つ空白の十二時間
下がる血の気
大事に 消さなかったのは
自分の ....
胡蝶蘭に憧れたタンポポは
花びらが日焼けしないように気をつけたり
たくさんの葉はいらないと減らしてみたり
そうして思いきりパァと咲いてみたら
やっぱりタンポポでガックリした
せめて高い位 ....
詩人でもないのに詩のように
自分は誰と
問うもう一人
分からなくても
元通りに貝がら合わせ
疲れ知らずの海へ
ボクハズルイシ
なまけるし
拙い詩だけど夕凪はいい
....
雨にぬれたのがよいとかいうので
幼生のわたしは
こころみにしずしずしとしと歩いてみます
あ、あの日
膝の上がかっかして
上気したほおが
染め抜いたゆうぐれの
タップダンスの足が
....
引き吊ってきた 僕
引き笑いの 君
引き合いすぎて ちぎれるね
押して押して付き合った僕ら
今度は引っ張ってみよう離れるほどに
怖くなんかない
君の隣にいる ....
まことの自分である時は
背後に透きとおる
あのまなざしが
黙って微笑を浮かべます
まことの自分である時は
色褪せていた日常に
肩を並べた花々が
次々口を開いてゆきます
....
コンクリートの舗道から
唐突にはみ出してしまった
名も知らぬ草
引き千切られても
踏みにじられても
へらへらと風に揺れている
雑草になりたい
生えることだけを
考えたい
....
{ルビ若布=わかめ}の{ルビ疎=まば}らに干し上がる
六月の浜辺を振り返れば
今迄歩いて来た僕の
たどたどしい足跡が
霞がかった岬の方まで
延々と続いていた
あの岬の幻は ....
○父
窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
止めようと思った。
「海の端っこが見たい。」
そう言って荒れ狂う波に身を投げようとする君を。
止めようと思った。
気持ち悪い偽の笑顔を浮かべ、ただ快楽だけを与えよう ....
いつも、月の中を巡っていた。
夜になると、いつだつて空に浮かぶ黄色い星。暗闇の中で一番明るくて眩しい星の中を、グルグルと彷徨っている。
月の中を想像した事ある?
表面は灰色のクレータ ....
{引用=ねえ、
大丈夫じゃない
君は今、
どうしてる?
*
神様なんて
便利なものだ
好きな時に
利用すればいい
無料でレンタル
但し
使用後には
対価 ....
頭をかかえることが日に日に増えていく
信じることはやめないけれど
今日もたくさんの不安が降り注ぐ
本当のことを言おう
閉塞感やどうにもならない苛立ちってのは
思春期に限ったことだと思 ....
まどろみは とうとう
流れ 流れ 夢をなう
漂い着いた 海峡の夏に
覚めきれぬ
想いのひらを あゆむ
深遠なうみの果て
空のはしを ちぎった 白いウミネコが、
つばさを止めて ....
しゅわしゅわと音をたてる炭酸水
細かい泡を頬に受けて
溢れていく夏の香りを口に含む
片手に瓶をつかみ庭を歩く
空に浮かぶ真っ白な雲
塀の向こうに緑の海が見える
泡があふれて雲が ....
地獄の中の九尾狐 極楽を知らず
ギリギリで見切る者は すれすれに見限られる
そろりそろりと のんびりと生きて来たのは本当だけど
依存でも 中毒でも 構わない 水や空気でも
....
自然体で生きられぬ 朝露も消えて
暁を覚えず穢土から浄土へ心焦がれて春の眠り
喩え乞食道のような身となれど満天の星
少子化の国家の空にたなびく鯉幟
愚かさに潜む賢さの種を見つけ ....
深まる夜に ぼんやりと月 すっきりと月
睡魔と闘うしかないのだ 人生の先輩
たとえば 心を込めたおもてなしには 裏もなし
満たされる訳も無かろうに 夜食べて
言い訳だけで生 ....
早朝から3人も。みんな素敵な人で涙出そう。
感受性強いのもいい加減にしろよ。
でも、好きなの。
生きてなかったら、逢えないんだから。
一瞬一瞬を大切にしたいの。
ギタレレをオープンチューニングにしてやった
そしてじゃんじゃか
かき鳴らして
ボガンボスとかとともに
踊り狂った
狂った夏
がもうすぐ来る
俺は会社に電話をかけて
もう仕事には行きまし ....
ほとんどのことは
なんてことないんだよって
どうにかなってくんだって
教わったのは
病院の、ロビーで泣きじゃくるわたしに。
無言で母はわたしが立ち上がるのを待ってくれたね
何時間も
....
君は交差点の角に座り込んだまま膝を抱えて石になる/呼吸する石の塊となる
行き交う人の波を見送りながら立ち止まらない世界を眺めている
思考だけで生きている君/無表情な哲学者
其処だけが別世界 ....
次の駅は
笑顔です
乗客は
思い思いに
笑いだす
思い出の中にある
幸せを
思い出して
笑顔になって
降りていく
降りない人は
まだ降りない
....
海へ行こう
冬の、風の穏やかな日に
波の音がすべてを包み
古い貝殻からは異国の歌が聞こえる
覗き込んだ水底には静寂とざわめく生命が
見上げた空はどこまでも突き抜けて青く
足跡は消え ....
うんちくんが
おそらから
やってきました
けさぼくが
おといれでした
うんちくんでした
おそらのむこうに
うんちしてる
ぼくがいるのです
うんちくんに
さよ ....
厚木を処理の悪い橋の大渋滞に感じる
日本の道に車を神奈川の路面は
バスの雨に切り取られた
海に命をどうかしていると思い出す
絶望の光を未来に
事務所で怒られた黒い人生が
苦しく無意味な ....
否定も肯定も続きやしない。
堕落は肯定か、どれだけ生を受け止められると言うんだろ。
堕落をしている。
店で一番のコーヒーを飲んでる。
幸せを知らなければ不幸も知らない。道化もう ....
木漏れ日でさえ怪しい
都市公園の上昇気流
ふとした事で命までこぼれ落ちそうな
緑色の揺らぎに憩う
休日の人
光はまっすぐ反射を繰り返し
曲線を描く
もうちょっと明日から僕は
ちゃんと生 ....
3680 3681 3682 3683 3684 3685 3686 3687 3688 3689 3690 3691 3692 3693 3694 3695 3696 3697 3698 3699 3700 3701 3702 3703 3704 3705 3706 3707 3708 3709 3710 3711 3712 3713 3714 3715 3716 3717 3718 3719 3720
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.86sec.