やっと唄えるようになった16人が
唄った歌は
たくさんの人に向かって
中空を漂っては消え
漂っては消えてしまうので
なかなかたくさんの人たちには届かず、
僕たちはもう一度中空に向かって唄っ ....
さなさ
つつさ
よいなみ
すすめつ
なななせ
こにゃならよ
をほををわりて
そつつつめさる
めつつつしか
きゃせ
やせるるをり
こむつつかひてをり
ななめし ....
今日も渇いた土の上
恵みの雨を待ちながら
風に{ルビ撓=しな}って揺れている
{ルビ詩=うた}そのものであるように
我よ、たった独りの草であれ
大空と大地の間で
(生と死の間で)
挟まれた地平線に向かって
世の重力に持ち堪えながら
俯く私は今日も
おじぎ草の姿で
幻想都市の
雑踏にまぎれています
{ルビ希=ねが}わくば、目の前の虚空を突き破る、視線の槍を。
今生は酷や哀しやと
声にも出さずに蒼穹の
漂う雲を眺めけり
積みたる石を
崩す鬼の声を聞きて
慌てて小さな掌で
守るも無情なり
散らばる小石を集め
また積みたる ....
色彩が咲くような音響
言葉の無力さを思い知りながら
衝撃を身体で聴く
護るようにして
紡ぎ出される渦
闘う背中を魅る
許し 希望
微かな何かを掴まえなくてはな ....
彼女の家からちょっとずつ自分のものを持ち帰る男の
その卑怯な心の動きとかを詩で表現したいと思う
どうしたことか
僕は立ち止まり周囲を見渡した
ひっそりとした青の空間
生温い生命が近くで息づくのを察知した
ここはずっと前にも来た場所だ
その瞬間、絶望に落っこちそうな気持ちが
決 ....
僕が暮らすには少し広すぎるこの8畳のワンルーム
吐き出す煙で空気はとても悪いだろう
しかしあの娘が部屋に来るとむしろ狭く感じるのだ
この部屋はどこにも逃げ場がないのだと気付く
悲しむなかれ ....
ふと
あなたは
それが罪であることを知るでしょう
深い罪の上に、深い深い罪の上に
自らの人生があることを知るでしょう
生きることの出来なかった
様々な生の死体の上に
自らの生 ....
西側の窓から流れ込む水の風が
産毛を心地良く逆撫でしていく
ソファに横たわって目を閉じると
耳元で涼やかに風の水が囁く
Come Together から
Let It Be へ
i ....
光の落ちた野の中で
一重に光る金鳳花
細く伸びた茎 華奢な葉
きらきら微笑む真昼の星に
騙されてはいけません
辛い花びら
種を塗り
憎い 憎いあの人に
ひゅっと放った
流 ....
ヤブ蚊というのは
人に似ている
あんまり暑いと
商売にならないのか
無防備な半袖にも
やって来ない
(ホントハ体温ガ上ガッテ死ンデシマウノデ)
涼しくなると
栄養ドリンクを吸いに
....
なんて低能な自分がいるんだろう
鏡に映る変わり映えのない自分を
他人の様にボケーっと見つめて
「アホそうな面して見てんじゃねーよ」
そう呟いて
おいおいそいつは俺だぞ
なんて鏡の向 ....
飽きるほどの情事を重ねたい
そんな願望
明日地球がくたばってしまえ
そう願いを込めた
冗談ですよ
神様
その代りギターをかき鳴らしても良いですか?
少しだけ
深夜だ ....
わたしは消えてしまった光をのみこんでおちてゆくので
海へとかえってしまう
小さな夢が微笑みながらわたしのほうに歩いてきて
わたしは夢の続きへとはいっていかなくてはならない
(教 ....
鷹のような眼をしながら
唇を湿らせて
近寄って
カナリアのキス
雨降りな土曜日
梟な時間帯
ウィスキーを飲み干して
煙草をふかす
体が疼くの
どこもそこも
そしてむ ....
僕と
彼女は
横に並んで座っている
彼女の手に
もう一度触れてみようか
彼女はそ知らぬ顔で両手を隠した
交差点を
ひとつ ふたつ 通りすぎていく
貝のように閉ざされ ....
東の山でテロルがあった
火のないところに煙がたった
晩秋の寒さの中ですぐに鎮火したが
不審火は続く
人気のないところからも自然発火する
空は雲を重ねて黒く笑った
風は目を光らせて時を伺 ....
昔、好きだった誰かがそう望んだ先に
今の私があって
そう、そのまま生き続けただけ
「もしもし、もう時は変わっていますよ」
人通りの多い道に置かれた自販機で、その言葉は買えた
....
芝の上を歩き続けて
誰も道を
自分自身にもっていく
感じるような青さの
続く緑はどこまでも
飲み続けたラムネを
思う気分は
吸い込まれていく色で
満ちたそんな中に
深海のサメ ....
風が止まったら
外にでて
あの時忘れてきた貝を探そう
二人で
手を繋いで
夜はまだ少し冷えるけど
懐中電灯に
砂と蟹を照らして
波の音
虫の音
ひいて
かえして
ないて
鳴く ....
あたしの口のなかは
キズだらけだった
あたしの舌はとげとげで
痛むキズをなめれば
あたしの口のなかは
ちだらけ
ほら
ちだらけなのよ
だれか
だれか
キスして
この雨は
誰の涙なのでしょう
傘もささずに
わたし
悲しいほどに
濡れてます
何もないことの
咬み痕、きみ
はそれを頼りに
我に
返って、わたしには
ふたつの咬み痕が残った
解読する、
きみの名前を、数え
切れない
ものは
数えない、きみに口づけ ....
ゆらゆら
ゆらゆら
ブランコ乗って
ゆらゆら
ゆらゆら
上の空
我に返れば遅い夕焼け
君との約束信じよう
ゆらゆら
....
【黄昏ゆく中で】
これからは振り向かずに歩きましょう。
何処かで聴いた唄みたいに
別れの言葉を残して消えた、あなたの後ろ姿
風に吹かれてたたずむわたし ....
カミナリが紫白いろに夜を暴いて
さなぎのなかの
生物を見るような緊張を散らした
あなたのことをしばらく想う
宇宙船にのりこんだ
おおぜいのなかの二人になっていた
....
もしも右手と両足を失ったら、君は気遣ってくれますか。あなたが持っていて僕にないものを見て、胸が締め付けられるような思いになって目を伏せて、やっと口を開いてできる限り僕に届くように君なりの、慰めの言葉を ....
3661 3662 3663 3664 3665 3666 3667 3668 3669 3670 3671 3672 3673 3674 3675 3676 3677 3678 3679 3680 3681 3682 3683 3684 3685 3686 3687 3688 3689 3690 3691 3692 3693 3694 3695 3696 3697 3698 3699 3700 3701
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
5.01sec.