だれも、わたしと一緒じゃいられなくて
だれも、わたしを待っていてなんてくれなくて
だれも、わたしについてきてはくれなくて
おなじなんてどこにもない。
結局はひ ....
仄暗い湖、青銅色の水底から
水面に浮かんだ
満月をつかもうと
水草のようにやわらかく
つるりとした腕を伸ばしている
月曜日の子どもたち
ランプの火影に怯える
動物園のオオカミが
故 ....
鉄橋の欄干から釣り糸を垂らしながら考えていた
ろくでもない人生だったなぁと思う
学生時代の頃
偶然女の子と二人で帰ることになった
ギターを担ぎながら星空の下を歩きながら
音楽の事につ ....
飛び出た爪先を削いで
長すぎる髪を切って
もっとこの手で慈しめるよう
あなた達を矯める
かつて
父が引いた設計線は
その夜
拭い去られて
母が裂き、重ねたその肉は
そ ....
透明な
液体入りのアンプルの
それが真水か海水か
確かめ方がありまして
かしょかしょ少し振ってみて
泡立つようなら海水です
塩類はじめ金もウランも
物質全種が溶けています
命の ....
【優しい悲劇】
あなたを愛していた筈が
知らずにわたしが愛されていた悲劇。
ふたつの想いを天秤にのせたら
あなたのほうに重く傾いたのを知ったとき
....
難しいことだらけの世界で
簡単に考えろと言うけれど
余計な事を考えながら
僕は今まで生きてきた
今もまだ
余計なことばかり考えて
怒られているよ
僕は社会人失格
だから ....
オネガイ...
このまま私の中にいて
もう離れたりしないで
あなたはいつも
わたしより先に
終わらせてしまう
終わらせないで
このままふたりを
ひ ....
僕は一生けんめいやることやって
君のいない生活にもいつか慣れるだろう
君も僕を忘れるから
その頃には君に会えるのだろう
民生の言ってることが正しければ。
たすけて、たすけて、ほとけさま
ほとけはやさしい
しんじつの知恵を悟ったもの
ほとけ。
ほとけさま、
わたしはものたりない
のかもしれません
ほとけさま、わたしは、
あいしています ほ ....
神秘的で攻撃的
アマーイ誘惑の音色
神聖で荒々しい
アペラとエスニック
波紋のように反芻される音楽
揺れ、溢れるその感情
そしてピリオード・残心
おだやか ....
やわらかな慈雨が
この岩に穴をあけたのです
どこからか種がやってき
うまい具合な風や雨や光だったのでしょう
穴から松が生えようとしています
教訓を見出だしたい訳ではありま ....
もう一度チャンスをなんて言えない
手放したのは私
そばにいたのに大事にしなかったのは私
後悔なんて千回した
分かっていたなら過去の自分をひっぱたくのに
ゴメンと言えない私のち ....
いくつものナマエが
ネットワークに
撒き散らされ
いつしか
ワタシが誰だったのか
拡散し続けるワタシには
もう分からない
無意識の匿名に
ワタシはかき消され
言葉だけが
墓碑銘のよ ....
通りゃんせ、
通りゃんせ、と
いくつもの輪くぐりが待ち構える
手前の
軒先で降りしきる雨粒に濡れてから
久しい
地上を
すべらかに滑る
つめたい乗り物も
ときおり
思い出し ....
夕暮れになるといつも
彼は施設の外に出て
離れた更衣室の入口に
ランプをつける
施設の外の暗がりに
一日の仕事を終えて
疲れて戻って来る人を
(おつかれさま)と
迎え ....
介護職員達は施設の洗濯機に
{ルビ皺=しわ}くちゃの肌着やパンツの山を
無造作に投げこんでは
背を向けて去ってゆく
汚れの全てを飲みこんで
きれいに洗って返そうと
洗濯機は ....
パーティーは終わらない、軋んだ花で飾られた戦車に、飛び乗るなら、凍るような白い朝にしよう、クラッカーを買ってこよう、庭を壊そう、一緒に歌ってみようよ、晴れ渡った北半球の芝生に、横たわろう、星型 ....
匂い/におい/おもいだす
におい/乾いた/照りつける
風のない/ひりひりとした/蒸発してゆく
粒子/記憶/おもいだす
海馬/カラスアゲハ/舞う
ひざし/におう/生/性
生まれた/おもいだす ....
淋しくないのに
手を振る友
多くを語らずもう
何も訊かない
向こう側の
隠した痛みが
人を支えている場合もあると
チガウ思いの二人は静か
見えない苦悩もハス花は咲き
....
起きたら今日が始まっていた。目を開けて瞬きをしたら夕方だった。僕は何をしていたのだろうか。テーブルにあったワッフルを食べた気がする。映画を見たような気がする。夢だったのだろうか。そうなると僕は目を開け ....
サラサラな白壁のシミ
そっけないのでテーブルを自由にしよう
国を造ろうと言ったのは誰ですかね
茶葉が頷いたぞ
灰皿に捨ててあったユニオンジャックを
稲妻のスピードで突き刺します
コップが落 ....
教室でうずくまり光に焼かれた青みたいに小さくなって眠った子がいた
私は違う
学校が終わったら友達に黙って先生のところに行った
彼女の夢のなかで泣いていた女のひとはどうして泣いてい ....
都電駅前の踏切横
木造モルタル2階建の不動産屋一軒
木枠のガラス戸にチラシ無く
中は暗いが人の気配が…
ガラス戸がガタガタ開き
出てきた親父は
鱗なのか皺なのか
爬虫類顔した禿げ親父 ....
病気だからしょうがないよ…
周りはみんな言うけれど
実際はそうでもない
君の気持ちがわからない病気なら
病気なんて言葉で片付けないで
私はここにいる
ただ湧き出る感 ....
忘れるな
私が闇を見つめている時
闇も私を見つめている
どうせなら
光をいっぱいに浴びて生きていきたい
ひまわりのように
太陽を見つめて
これが私の人生だったと
誇らかに叫んで
....
あんドーナッツを
ためて、ためて、投げあげて
放物線の落下する地点まで
走って、セバスチャン
つぎつぎと走って
受け止めて
全部くちで
そういう無意味な訓練を
たくさんして
*
....
090722
皆既食が終わると
なにもすることが無くなった(笑
散髪してから
魚屋で
鰺を2匹買う
豆腐屋でお豆腐を買い
帰宅して
鰺のフライと
....
空を
鳥が飛んでゆくことができるのだと
もう一度知ったとき
帰ってきた言葉は
僕の知らないもう一つの自由だった
町へ向かってもう一度歩きだす僕
きっと僕は
また自由と ....
自分自身が
何も為せないと
気づいて
それから沢山詩を書いてみた
万が一俺に才能が有ったら
こりゃえれーことだと
いくら書いても
何も変わらない
一日に十編の詩を
三年書いた
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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