本当の本当は本当か。
嘘の嘘は嘘なのか。
本当の嘘は嘘のこと。
嘘の本当も嘘のこと。
本当と嘘は曖昧で、
嘘と本当は明確です。
嘘の嘘は本当で、
本当の本当は ....
二台のロケットが
異なる方向に
まっすぐに飛んでいく
何も無い空間を
お互いに示し合わせて
同じ部品を欠損していた
同様の不具合が
等しく生じますように
やがて一台が壊れて
粉々にな ....
《ある少女の過ち》
私は聖書をビリビリに破いて捨てた
みんなが私を信じられないと言う瞳で見た
教室が凍りついた
「あなたたち、この位のことが出来ないんだったら本当に神様を見たなんて言えない ....
あの娘がまっすぐにあたしを見るから
あたしはドキドキしてしまう
ああ神様いっそこの心臓をあたしから抜いてはくれませんか
リサの青い眼はとても澄んでいて
吸い込まれちゃいそう
「リサ、こんなと ....
ふと見下ろした煉瓦の上に
蝸牛の子供が一匹
二本の細い触角で
何かを探るように、這っている
少しの間、僕は思いに耽り
ふたたび見下ろした
小さい渦巻はさっきより
確かに ....
でんちパック
とれた
でんちも
とれた
まさか
まさかの
いままでに
うごいたことが
ないかのような
そんなかたち
おどろかされ ....
さきほどまでは
コーヒーは
入っていたことにしよう
さらしてきた
形は
一瞬だと
圧倒かも
カナカナ
カナカナ
さぁ
ご飯でも喰うカナ
カナカナ
カナカナ
う〜ん
あっちの木でカナ
カナカナ
カナカナ
この感覚
....
夕餉の向かいの空席に
在りし日の祖母を浮かべて
問うてみる
(聖なる世界はどうだい?)
初老の親父と母ちゃんが
娘の嫁いだ富山へと
生まれて間も無い
孫息子の顔を見 ....
誰もが出払った午後のリビングにかかる黒い掛け時計の、くるった時間を刻む音が、たまらなく好きです。
何か、いい。何故か、いい。
遠くの方、下の方の公園ではしゃぐ幼い子供たちの声が、やんわり耳に届 ....
何かを手にするその度に
何かを落としてしまっていたみたいだ
ちょうど溢れ出たばかりの滴
儚いものだね
大切だったはずのものでさえ
いとも容易く流れてゆく
手に ....
役立たずのロバが鞭打たれた
人は荷物を曳けないロバは殺しても良いのだと
ネズミを捕らえられない猫は明日の食事もままならない
人から可愛がられるには不味いネズミを食わなきゃならない
狩りが出来 ....
戦争のイメージは真夏の闇
前世からのごとく鳴いている蝉ども
宇宙の闇じゃぼくの根っこが泣いている
いま帰宅しました
どっさり疲れたいちにちでした
だれかに弱音を ....
なにやら窓の外がやかましくなった
「今こそ」とか
「ともに」とか誰もが叫んでいるような
ここにしゃがみ込んで久しいし
一見自由そうで実は窮屈な姿勢にも慣れっこ
目を瞑っていれば何が起 ....
誰にもなれないきみがすき。
誰にでもなれるきみがすき。
たとえ、誰になったって
たとえ、何にもなれなくたって
きみはきみで、ぼくはぼく。
....
暇ができたので帰ります
突然の帰省の知らせに喜ぶ母の声
思えばもう何年も帰っていなかった
空港まで出迎えに来た母は少し不安げな顔で
私を見つけた瞬間、懐かしい笑顔を見せた
私 ....
煮物の味は
素朴であるけれど
素朴であるがゆえにこそ
むずかしくて
奥深い
ごらんなさい、
たけのこと
さといもと
しいたけと
なんの疑いもなく
一緒くた
わたし ....
気がおかしくなりそうだ
こんないい天気 どうにかしているさ
もういいだろう?そろそろ許してくれたって。
そんな酸素ばかりじゃ、うつくしい夕焼けだって創れやしない
紅い血が、 ....
クラヤミにココロ浸して。
コートの裾ひるがえして突っ走れ。
ウジウジしてても埒はあかないね
いつまでも
僕はキミへとひた走る。
うけとめてね?
さみしくなったら、此 ....
光がきみから離れていった夜のはなしをしよう。
「それは煙が濃くなり壁となった夜、
彼女が川にやってきたあの日のこと。
(――あ ....
わたしの奥底で
ふるえている
くもの巣は
いつか雨宿りした
あのときのまま
*
まぶたを閉じる
いすの下で
くれよんの匂いが
満ちてあたたか
たまに
回転したりしてみ ....
朝が来るたびに
まあるいお日さまから
白紙のノートを渡されて
今日を埋めなさいと
笑われる
今日は何も無かった
と書いたものなら
明日なんていらないね
て言われたりして
なんだか懐かしい晴れ間 太陽のもとなのに水の中のような
切り落とした断崖から現れたのは夏だった
緑は黄色く笑い 雲は水の空にとけてゆく
遠くで見ている陽炎が意識を惹きつける
誰かの窓で ....
太陽が沈む夕暮れ
暗闇を捕まえに時の間をすり抜けて
秘密の場所へご招待
有難う 左様なら
貴方の声が響いたなら
会話など無意味で
小さく笑った貴方が
朝焼けから逃げるように走り出す
....
あたしの
こころの
キレイなとこだけぜんぶ
あなたにあげるよ
受け取ってくれなくても
なるようにしかならない
というのは
都合のいいもので
ときには放り出された闇へいくためのことば
可愛い名まえをみて
消えてしまいたいと願ってしまう
手をついて
ショーウィンドーを ....
月夜にあのこは変化する
みまたの槍もつライオンに
紙で包んだ かみそりを
ぼくに渡してくれたけど
いつまでまっても、どこからも
一粒の血さえ滲まない
猫にまじないかける時
....
かゆい。
また蚊に刺されたのかと足を見ると、数日前に刺された場所だった。
昨日もおとといも忘れていたのに…
蚊は血を吸う時、まず六本の麻酔針を刺すらしい。
血を吸う針をいきなり刺すと人間に ....
きみの濡れたココロが私の頭に咲いた黒い花を溶かすように
きみを汚してゆく僕の肋骨をどうか赦してほしい
改行キーが見つからなくて
仕方なくクラクションを鳴らすのだけれど
蝉の声は今や猜疑 ....
雨の夜のアスファルトでは
光も熱帯魚みたいに濡れている
迫り来てよぎり過ぎ去り遠退く
赤い、黄色い、無数の鱗が目に入って
濡れるしかなかった視線が水性インクとなって
雨の夜に、明るい ....
3651 3652 3653 3654 3655 3656 3657 3658 3659 3660 3661 3662 3663 3664 3665 3666 3667 3668 3669 3670 3671 3672 3673 3674 3675 3676 3677 3678 3679 3680 3681 3682 3683 3684 3685 3686 3687 3688 3689 3690 3691
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
4.44sec.