目の前の小銭に目がくらんで
人を殺す人間がいる
貧しい国の
貧しい町の話じゃないんだぜ
余ってよどんだ金が腐ってる
この国の話だ
だってそうだろう
いつ壊れるともしれない大地に
原 ....
1
「――光は痛いですね。
きみは風にのれば影がなくなるのをしっていますか?
きみの記憶は焦らずに、
ゆっくり歩いていけば自然と埋まってゆくでしょう。
きみよりも地面 ....
私の友達と云う人々は、つきのひとが多い
いくつもの、ものすごいクーデターを隠し持ちながら
淡々と歩武を進めているのだ
夏の終わりに生まれるさびしいさびしい月下美人のように
ひっそりと、しなやか ....
下らぬテレビを見るまでに
落ちこぼれたとは思わない
だけれどあなたと見る画面なら
不思議、心から楽しめている
芸術と思えない歌と
共に生きようとは思わない
だけれどあなたが唄う歌なら
....
仕事から帰ってきたきみが珍しく
お土産があるよだなんて言ってかばんを探り
よれたスーパーの袋を差し出した
縛ってある口をほどいて覗き込むと
ふわりと青い匂いが鼻腔に飛び込んでくる
....
暗闇で空が泣く。
呼応するかのように、蛙が鳴く。
あたしのココロはただ焦る。
タイムリミットは数時間後。
焦りの色に相反して、空は静かに泣き続ける。
ラジオから流 ....
落ちてしまった君の声なんて
神様はただ見ているだけなのに。
今日もその艶かしい白い喉を
風をきって声は響くよ
どうか、どうか、僕にだけでも
水の ....
にぶく青の詰まった脳細胞から
あしたがうまれてくるのを
僕はずっと待ってる
なにかとなにかがごつんこ
している僕の頭の中では
今しがた白鯨が飛んでたところだ
這いずり回 ....
2004apr/nov diaryより抜粋及びリミックス
2009年07月22日16:37
不安の話をしよう。たくさん
まず正確に今の状況を逃げずに。正確に。
身体化されていく運命 ....
僕には手立てがなかった
君を忘れようとするしか
空しさをほどく術はなくて
叩き着けるように
書き殴られた手紙が届く
乱雑な折り目を開いて目を通す
君が去ったことを思い知る
追いか ....
それが
始まりなのか
終りなのか
分からないまま
凝視する
初対面の挨拶も
別れの挨拶も
一度きり
一度きりだから
忘れないでいたい
忘れるのが
怖いのではなく
哀しさのため
....
忘れ物のような話をしました
ただ長いだけのベンチがあり
終わりの無い話を続けました
読みかけの本が無造作にふせられ
背表紙は少し傷みかけていました
マリエはすぐに人を殺そうとする
け ....
男の腰に食らいついていたとき
わたしは自分がひとさじの情けを持ち合わせているのだと思い知る
穴
に成り上がれ
私が私であるなんて
脳と性器とをひとすじの光で繋げるようなものだから
ただ名づ ....
水に溶かした
塩化ナトリウム その他の無機塩類
海水と同じ濃さにして
瑠璃スズメダイを泳がせた
枝珊瑚を探しているのか
きらきらと
行き来する 瑠璃色
本当は
君と同じ真っ青な ....
ほうりこむ
可能性を海に
可能性の海に
過ちが沈む
確かだった気持ちや
不明確なままの関係が
仄暗い重力に揺れながら
ゆっくりと底に横たわる
私は海辺を去る
そして
....
風邪 いちにちめ
体のなかはあついのに
皮膚の表面はつめたい
俗に云う風邪なのだと気づいてからは
ずっと布団の中でグレープフルーツを齧っていた
昇ってくる陽にそっくりな果実は
わたくし ....
人体模型を見た時、心が無かったことに気付きました。
けれど、もし。
もし、心が在るとしたら、ありがちでしょうが、
それは心臓あたりでしょう。
今、ズキズキと痛む ....
入り口で友達を待つ
美術館の敷地の膨大な広がりは
僕の繊細な部分を広げ続け
空の広がりにまで接続する
空の水にはごくうっすらと
大地が映っているかのようだ
ひさしぶり
仕事はどう?
....
たくさんの後悔の間から
こぼれ落ちてくる綿埃のような溜息は
やはり全部後悔だ。
黙っていると
まわりの空気が
鈍い鉛色の重みをもって
締め付けてくる。
その中で蠢いている自分は
....
生温かい風が
宵闇のまちなかを吹き渡る
昼間の炎熱で地表はほてったまま
真夜中の太陽はいま
足元で褐色に光っている
サンパウロはいま南中を迎えた
足元の地層の遠い裏側を
真昼の太 ....
彼女は言う
ほらご覧よ
指差した先は果てしなく真っ青な空で
でも時々何処かが赤く染まるのよ
そう呟いては俯く
きっとあの重そうな銀色の機体は
見た目に反して軽やかで
この空をまるで自分の ....
抱き合ったり
殴り合わなければ
医術が進歩しないのです
解るかい?
彼方はそう言って
幾つものモルモットを
解剖したのですね
判りますよ
言葉を尽くして
語り明かさない限りは ....
傷が降り
窓にとまる
話し声
水の声
青と白
多くを知る不幸
管楽器
追いやられて
父も母も妻も子も
友も自己も他も無機もない
夜のまぶしさ
....
090729
からんとおちるおとのあとからあとから猫が踊るようについてくる
トーさんがカーさんと比較対象の動物をえり好みしている
皮を剥いでから ....
いつだってそう 丸め込むの
私からの別れ話は
『逃げてるだけ』って
打ち消したくせに
貴方からの 別れ話は
引き返せないのね
本当のことも話せない
臆病者のくせに
....
君と僕は薬と病気の話だけするね、いつも
デパスはふんやりぼんやりできていいよね
僕はデパスに恋してる、ぼんやりと
ドグマチールは太った太ったぶくぶく太った、胃薬だけはある
でも ....
止まらない
止まらない
君の頭を撫でるのが止まらない
止まらない
止まらない
あなたに送るメールを打つ手が止まらない
止まらない
止まらない
虚無感と涙とお喋りが止まらない
....
僕は死にかけていた
言葉を僕に思い出す 誰の言葉も
日のあろう けれどないみたいで誰もいないので
ヤギのようになるしかない
ディアボロの味を僕らは思い出された気がする
レコードをこの胸か ....
【終わる世界】
そっと瞳を閉じて、人生の幕を下ろした貴方。
終わりの世界はどんな場所ですか。
もうそこは私の居る場所とは違う異質な世界で
....
ひざの上で
猫が
ねこっ
としてるので
私も
ひとっ
として
喉を撫でる
ひざを離れ
ねこっ
としたまま
窓から出ていくと
ひとっ
として
さみしくなる
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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