めぐすりをさそう。
やっと
めを とじる
とじたときの
うらの いろ
かけめぐった
いっしゅんの
いろどり
そこに
すこし まえを ....
イルカを見ていると
いろんなこと考えさせられる
あんたたち
水を跳ね飛ばすのわざとやってるでしょう
まっすぐにジャンプして
少しだけ横倒しに
ややわき腹から着水
一瞬のうちに
....
水の上の火
空の姿か
底の姿かわからぬまま
ひとり ほどける
風 息 原へ
去るを見る
砕けるを見る
散るを見る
傘をたたむ
遅い夜の色
ひとつやわ ....
ホルマリン漬けのきゅうりとなすを
きずものは怖いそうで
そんな怪談みたいな話誰もしたがらない
そんな夏に
やけないように、やけないようにと
野犬を尻目に
冷房の効きすぎた部屋でくず湯を ....
その浅黒い皮膚に噛み付いたら
あぶった海苔みたいにぱりぱりと
香ばしい音がすると思う
千切れそうにもない入道雲だって
記憶よりも向こう側のヒトコマで
物干し竿にぶら下が ....
洗面台の鏡に映る、少し鼻の歪んだ女の顔には
そう簡単に幸福という言葉を見出せない
蛍光灯を反射する瞳の光が淀んでいた
蛇口をひねるのは好きだった
恐らく、
水が出てくることが確かに約 ....
おおきなこえをだすことができます
おおきなおとでおんがくをきくのがすきです
ぼくは
ぼくは
おおきなおとでおんがくをききながらおおきなこえをだすことがすきです
....
私に触れて
あなたの体温を
感じさせてよ
寂しいじゃない
こんなに近くに居るのに
あなたの言葉は
時々信じられないけど
あなたの体温は
嘘付かないから
ねえ
ずっと傍に居て ....
毎日
夕暮れ時になると
必ずスーパーマーケットへ行ってしまう
何か買うべきものがあるように思うのだ
冷蔵庫の中には
肉も野菜もそろっているのに
心の片隅がすうすうして
それを埋めるものを ....
ひそかな風にあおられて
梢の葉裏がひるがえる
なぜなのだろう なぜかしら
瞳の奥がかすんでくるのは
指先をのばしても
風はすり抜けるばかりで
あなたは黙って
傍らの草をむ ....
マラカイト・グリーンの風を追い越して
夏の扉を開けようと私は急ぐ
白い教会を通り過ぎ
聞こえる賛美歌に心はずませて
私は急ぐ 風に追い越されないように
向日葵の花の中で
白い蝶たちが私をせ ....
生まれた家の前
坂の途中に
おそろしく大きな石の門が
その中に白い木造洋館
年老いた医者のいる医院で
診察室の窓枠は
白塗り木の窓枠
窓の外には枇杷の木が…
枇杷の葉が風に揺れて ....
引用符を背負った
かたちのない人たち
昨日の影に向って
蝉の声が落ちてくる
薄暗い景色は
横断歩道の向こうで止まった
僕をさ ....
まるい空に丸い月が浮かんでる
どうしても、あの
金色のボタン押したくなっちゃう
光ってる穴のぞかなくちゃいられない
そんな満月の夜だから
モギモギして
夜更かしするのも仕方ない
....
誰かの理不尽な言動に
いちいち傷付いて振り回されたり
自分の無神経な言動で
誰かを傷付けたり
誰かに軽蔑されたり
人間に生まれた事が
損だったと思うのはそんな時
言葉いらない
....
ガラスの器にいれたばかりの
シリアルに牛乳をかけて
カリカリと食べる
ほんとうは
牛乳をたっぷりふくんだ
しなっとした
シリアルが好きなんだけど
朝は気がせいて
いつも
カリ ....
モクシモッカ 風の上
ヤノエヤノマタ 春の空
カクレカザミノ 坂の端
カムイカムタチ 詠の域
冷静とは
感情の間欠泉
目を行使して
来る
それを受け入れて
行く
死を受け入れて
死が踊り
俺が揺られる
誰かが
なんといった
だれそれが
どうのとほざいた
来 ....
朝から晩まで働く
とはいうけれど
この頃は
朝から朝まで
働くことも多くなり
今日などは
昨日の朝から翌深夜まで働いて
今こうして
わずかばかりの自分の時間を
ひとり過ご ....
何万年かの後
私は
泥岩の一部となり
ばらばらになった
私達は
組み立てられて
私になるのかもしれない
全く新しい名前をつけられて
全く新しい人生を
与えられて
母を持たず
産声 ....
藍の闇、琥珀の星。
三日月の船が西に寄る頃、太陽の塔の石階段を陽の守人がゆっくりと上り始める。
金の弓を手に、まるで世界を起こしてしまわないよう気づかうように、
一歩ずつ、音をたてずにゆっく ....
魚がいることをじっと夢にまで見る
そこに何かがかかることを想像する
すさんだ景色をアスファルトに流す
誰もいないままに
ああ釣り糸を垂らし続ける
わからない自分を知る
海があって
車 ....
忘れて見える名前も知らない
並んでいるようにも
どこまでもインクの並んでいくノートに
日差しが天井に降り注いでいる
スライドがあった
整然と絵にしてみたいと
ぼんやり僕は色あせて
今 ....
君を乗せて浜辺沿いを走らせながら
白良浜と夕焼けの海が見渡せる
お願いだから今回ばかりは
素直に受け取ってください
円月島の輪っかに薬指を通して
今度こそ逃げないって誓ってください
....
長雨は
母の辛抱
わたしの鏡に降り続く
快晴は
彼の信頼
わたしの鏡を照りつける
そしてうつくしい反射が生まれ
記号化していた言動が
{ルビ漲=みなぎ}るダンス・ステップになる ....
囚われの身のわたし
監禁生活も半年に突入
憎らしいあなたの20歳のお祝いにと
行くことが許された範囲で準備した
ひまわりのブーケが枯れてから
もう2年の時
覚えていますか
ひまわりは ....
死んでいった人の数を
眠る前に数えます
いまだ数えきることができないので
私は眠りを知りません
私の頭の中には
死者たちが溢れており
喧嘩をしたり笑い合ったり
それはとても楽しそう
....
風が止んで ガスの元栓を確認し
さっと玄関を出る さっとが肝腎
留まっても良いが それなら
留まらなくても 同様に良い
季節を数え 殻を厚くする 呼吸を整えて
強さは弱さで塗り固めた セ ....
猛禽の切り取る曲線を雲に重ねてみると
南風の通り道がみえるだろ?
無粋な飛行機雲が一直線に
線香の燃えかすみたいに消えていく
なんべんもね、手をかざしたんだ
日差しが眩しかったからね
ふい ....
僕らは虚ろな階段を
カモメのように
カメムシのように
ひらひらと
ごそごそと
やりながら
途方もない一段を
へろへろと
へろへろと
のぼる
....
3642 3643 3644 3645 3646 3647 3648 3649 3650 3651 3652 3653 3654 3655 3656 3657 3658 3659 3660 3661 3662 3663 3664 3665 3666 3667 3668 3669 3670 3671 3672 3673 3674 3675 3676 3677 3678 3679 3680 3681 3682
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