貴女がいなくなった日
空には虹がかかっていた
私は涙が零れない様に
いつまでも虹を見ていた
それから幾日経ったのか
私の心は未だ停まったまま
《2009-08-08》作
ひとりの僕は憂鬱な思いで
応える
僕に憂鬱であることは
寂しいから
誰かがここに来てくれたらと
窓を開けて待っている
車に乗っていた
*
遠くに見えるのは江戸川で
僕 ....
東京のアパートの壁に
砂の黄色がかったタイル柄を
写真に撮って張り巡らす
壁の間を進めば
*
共同ホテルの看板はとうとう見つからなかったのだ
小さいだろうから
ヤシの木が顔を ....
ねえ、そんなに悲しい顔しないで…
貴女が泣くと私の瞳からも涙が零れるから…
もう子供の頃の様に
声を上げて泣く事も出来ない…
悲しくても涙堪え
貴女の前では笑ってみせる
ひと粒 ....
俺が自分で何かを成し遂げたと思った時は
天にも昇るほど気持ちがいい
俺が自分の中にどんなものも見つけられないとき
濁った湖の底に沈んでいくような気持ち
だけどそんな ....
【羅刹国】
皺を刻む掌を合わせて
時の重さを振り返れば、
壁に焼き付いた影と同じく
あの日見たあなたの顔が
私の心に今も深く…
時代は変わり
....
好きなのに
言えない
自分では不足だと思い
言えない。
貴方への思いは
人一倍人十倍
空回り
硬派なんだよ
意気地なし
振られるのが
怖くて
苦しくて苦しくて
助けて下 ....
何だかわからない
半分あげた所為だろうか
「半分あげた」
って
掠れた記憶の中
しるしみたいに
僕は多分パラ ....
授業中の少女たち
夏にはいったい何をしてる?
始終しゃべり通しなお茶会
トーラス風ドーナッツとクラインのティーポット
ポケットのカラフルなチョコレートは
べたつかないマジックメンブランス ....
夢みればいつも
きみは風になっていた
ぼくの右腕をまくらに
くうくう眠っていたきみは
もう、そこに吹くことをやめ
だれも頼りにできない
だれも近づけない青空へ
鎖を断ち切り
安らか ....
いつかあたりまえのことを美しい言葉で書くことが叶うのだろうか
いつか美しいものをそのまま提示して成り立つ詩が書けるだろうか
ほんとうは人生の意味を掴みたくてたまらないのに
ほんとうは美しいも ....
わたしにはとうてい知りえなかったことがある
そのやわらかな皮膚やしろいにのうで、滾る血潮
あたたかな胃液にゆれるわたしの唾液
そのすべての美しいこと
エンドロールを延々とながめているようだ ....
昨日
滅びていく愛が
冬の名残の夕日のように
山脈を焦がした
山の向こう
いつか
わたしもあなたも
あの夕日を追って
そこへ行くのか ....
夢を蝶に変えて
貴方へ届けましょう
今宵は私と御遊戯
どうぞ近くに
でもまだ足りない
もっと近くに
そう貴方の息がかかる程
お味は如何?
味見だけじゃ勿体無い
もっと召し上がって
....
地下に茎を這わせ
自分の映し身を作りだしながら
林の下でじっとしている
木々に塞がれていなければ
もっと伸びていける 気がする のに
空を見上げたのは新芽のうちだけだった
林の土を抱き ....
・痩せた回遊魚はいつ死ぬのか
・ぶくぶくに肥えた犬が吼える
・コバルトブルーのコンドーム
・ふっくらと炊きあがった朝に午前八時の朝日で見えるあなたの産毛、瞳のなかの宇宙、小さなブラックホール ....
空という無辺際をまとって
バランスから身を乗り出し
石器時代の少し前までしなやかに跳ぶ
言葉による情報伝達のゆるやかさは
ある種の懐かしさをもって書棚から
ペール・グリーンの表紙にこ ....
動かして
もっといたくしてもいいから
すきと言ってくれたら
雪が降る
真夏の歩道に
きみの影がないことが
わたしの世界のすべてでも
祈っている
晴れた海は遠 ....
キラキラと
呼吸するとうめいに
光の塵
布目に添うように
木炭
減らす線
粉こぼしながら
描きだす
なにもかもが
変わってしまった部屋で
ゆるがない強い香り
しみいる ....
カラカラに乾いておりました、
何もかもが強い陽射しに溶けて色を失い、
ただ真っ白に輝いておりました
遠くから観る僕は
映画館の銀幕よりも、いっとう大きな銀幕の一番前に立って、眺めているよう ....
ー少年はマナウスを夢見ていた
川の対岸に沈む夕日を
アマゾンの熱い空気圧を
しかし、
川の向こうの水平線に
大きな夕日が沈む時
マナウスの熱い夜が始まり、
船が夜の川をゆっ ....
あれはまだ私が空元気だった頃
当時はまだ必死で愛の歌を歌おうとしていたせいもあり
それをこっそり聞いた人がいた
別に私も隠したつもりはなかったし
むしろ、聞こえればいいと思っていたくらいだ
....
青空を切り裂いて
どんな卵が産み落とされた
異国人が
日本の空に
きのこ雲をはらませた
生まれ出て食らい尽くす
風も涙も
溶けて飛ばされた
街も歴史も
焼かれてなくな ....
ヒトは哀しいイキモノ
心を言葉で表せるから
ヒトは哀しいイキモノ
心に強く動かされるから
ヒトは哀しいイキモノ
時に真実を振る舞えないから
ヒトは哀しいイキモノ
壁を乗り越え ....
きのう おおきな おくり物をもらった
わたしには 少し 重い分量で
それは えらい人 の 気持ちのあらわれで
いくらか わたしは ためされているのだと思ったが
ことばを選んで 神妙になった
....
夕闇の蛍光灯に
最後の飛行の果て
仰向けになって
蝉は動かなくなる
夏が終わる
何年も
人の目に触れず
ひと夏 現れ
命を終える
蝉という現象も終わる
もう何も見つめない
もう何も感じない
心を繭で包むように
サナギになった
サナギは
飛べやしない
だのに飛び立った君は
羽化もしていない羽で
無様に地面に叩きつけられ
死んだ ....
電灯をつけっぱなしで寝てしまい
朝目覚めるとやけに明るい部屋の中
ちょっと前何かを落としたけれど何かがわからなかった
ベットを下、テーブルの下、本棚の下
くねって探して ....
あなたの事を考えていた
1時間半に1回ある5分休憩は
いつしかあの人の事を考えるようになりました
全て記憶頼りで
あの人の目や手を思い出して
1畳程の休憩室のパイプ椅子に座り
タバコに ....
彼女の肌は死んだように白く青い
柔らかい胸とぬるい舌に俺が愛してるという証を
それが彼女にとって苦痛だとしても構わない
幾ら殺されても俺はやめないよ
だって愛しいのだから
こんなにも思わ ....
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