健気に鳴き続ける蟋蟀に嫉妬した夜は
何も思い浮かべることが出来なくて
言い訳の代わりに意地っ張りな顔をしてみる
涙を落とす理由がどこにも見つからない
時々、弱くありたいと考えてしまう
....
黄色くてでかいストローハットを
ふたりでひとつかぶって
お話しをしよう
ほら今は青空だって見てない
ひまわりだって のぞきこまない
僕たちはわかすぎるから
明日までの宿題も
占いとか ....
君に電話しても全然出ない
きっと電子の妖精が邪魔しているんだ
毎日が戦争
戦い
僕は今君と一緒にいた頃の記憶をコンピューターの中からなんとか探しだそうとしているんDEATH
....
言葉を忘れた
声に 振り向いた
心から阻むようにして
警備員は 横を通りすぎる 立っていた
イヤホンをつけずに耳を外していった
帰り道を歩いていく きいている
数羽のカモメを 閉じてい ....
遠い所へ投げ込んだ
緑の草が生え揃っていて
生きていくことの
寂しさがあった 彼女の
言葉も無いがままに
*
人生がこれから
どう進んでいくのだろうと 今も
この胸に
焼 ....
ナニカは知らない、
燃える秋の山々はもくもくと煙立ち
はるか上空から
ふりそそぐ焼夷弾によって
木や草も畑も焼けた
森は焔につつまれ
必死に逃げる動物たちを
獰猛な火の手が執拗に追っ ....
ものがたる 星から ふってくる
はねのおと
ほろんだ鳥族の 夢が はかなく
僕の部屋の 窓辺に
ながれ つく
星をねがう
走鳥類のまつえいが
ねむる
広げた灰色の つばさが
....
達したらお終い
ふりかえることもできないままで
それぞれに意識は夜霧のただなかへ{引用=(放り込まれる)}
わたしもあなたもどちらともが社会性を失くして
ずぶ濡れて情けないふたつの肉塊 ....
港のにおいがする
海ではなく
人間くさい
暮らしがあるところに
海ちゃんがいる
死んだはずなのに
どうしているのだろう
首をかしげると
首がないことに気づく
わたしの耳に ....
アリを苛めている時は
僕の中には悪魔がいる
五分の命を何とも思わぬ
冷徹な人格が潜んでいる
ホントウノジブンって何?
人気を払う夜の公園
ライターを取り出して
プリントに火を付ける
....
良い事をして
最後に悪い事をするのと
悪い事をして
最後に良い事をするのと
どっちが良いかと問答をしたら
長老は
All is well that ends well.
と答えた
....
決着がついて未来 豊饒に
流れる水のそばで 邪気なく
手を濡らし髪に陽光を受けて
ほどけるように午後が訪れる
カーテン越しの陽光は
床の上に零れて広がる
そこに一匹の黒い金魚
やわら ....
禅寺にこもること14年間
ついに噛まない術を会得した俺は ウグイス嬢にもなれず
地方局のアナウンサーの内定ももらえぬまま
噛まずに 今日も コンビニの レジを打つ
いらっしゃいませ あ ....
金縛りの頻度が増えた
最初は怖がっていたものの、近頃では細胞のざわめきが快感になりつつあった
目を開けながら夢を見れるようになった
まぁ、それは夢と現実の融合を意味しているわけだけど
....
比べることって、悪いことかしら?
貴方と私は、理解り合えないみたいね。
あの人だったら、理解ってくれたのに...
ねぇ、比べることって、悪いことかしら?
貴方とあの ....
散ル散ル朽チル
September, high tide 気がつけば
波高き9月になって風の音が憂鬱を
足元の砂に埋めて 耳元でいつまでも
鳴り続けていた千のアリアをそっと
水に溶いて空 ....
超高層ビル
死ぬには
おあつらえ向きの
超高層ビル
の下
黒い口開けた
アスファルト
俺の事を呼んでいる
超高層ビル
の腹を切るように
鴉が一羽飛んでいく
餌を求めて
飛び回る ....
夜に口笛を吹くと
ヘビが出ると
言う
本当か?
リラックスできる
唯一の時と
思う
夜に爪切っては
いけない
なんで...。
朝は深爪するのに...。
今日の思い出
遠くから妻と
すぐ判った
いつもの妻だ
ふっくらとした
妻の姿
白いネッカチーフを
首に巻いて
カバンとハンカチ
すぐ判った
妻だと
今日は二人で伝道 ....
タタンタ タンタタ タタンタタタタ
タ―ンタ ンタッタ タタンタタンタ―
タ――――ン タタ――――ンタ―タ――ン
ンタ ンタ ンタン ンタンンタンタ ンタタタ
タ ....
空き地はだれのものだったのだろう
サクもなかった
公園でもないのにみんな勝手にあつまっていた
土管にたまった雨水
そこにはオタマジャクシもいた
道ひとつはさんで玉ねぎ畑
....
自民党政権では何もできないと声高々に言い張り
マスコミがそれに便乗して与党批判を煽る
マスコミに煽られた国民が簡単に票を投じる
自民党政権の政策をことごとく妨害し
ほれ見ろ自民党はやっぱり ....
<空>が恋しい
君の住処だから
<空>が恋しい
君が座っているから
青い馬に乗って駆け巡る草原
壁紙をも突破する
誰も彼もが皆、透けて見える
青い馬に乗って駆けていると
見えな ....
音速 光速 何千 光年
限界 無限 暗黒 光源
イメージ閃光
比喩的表現
夢か幻か
神話の欠片か
過去の産物か
未来を知る術か
人が最後に行き着く場所か
願い ....
さざなみは
優しい顔して
ぼくらをつかまえる
数え足りるくらいしか
ぼくらは夏を
めぐっていない
それなのに、
ぼくらは
もう
夏のなかでしか
生きられないような
生 ....
レシピが載ってる小さな冊子は
もうすっかり秋でした
外はまだ夏を残しているというのに
お店には
もう秋刀魚が並んでいて
レシピには
栗にキノコ
鮭に鯖が踊り
美味しいお米と
デザート ....
あなたにとって僕のいない生活が
どんな肌ざわりのものにせよ
それについて思いを馳せることすら
いとわしくなってしまったのだ
こんなところで
こんなことをしていたくはない
僕はひとりで生 ....
親が小さくなると
大きかった頃を忘れ
煩わしさに
腹をたててしまう
だけど、
遺影の前で
すんなりと思い出すのは
大きかった親の影
ありがとうより
ごめんなさ ....
{引用=
しかくい部屋でまあるくなって
薄い毛布と土曜日にくるまって
お昼まで眠ります、わたしたち
(そう。いつもなら)
{ルビ昨晩=きのう}は忘れたかなしみを
不意にみつけてしま ....
私は見つめ続けている
いつからかその後ろ姿を
「お前」と私は語りかける
「お前、まだ行くのか」と
それは振り返らない
振り返らない後ろ姿
声の届かぬ孤独
届かぬ声の孤独
雷鳴を合図 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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