{ルビ顰=ひそ}めた枝に想いを隠せば
揺らぐ月あかりを帯にまとう
記憶をぬぐいおとす 黒いみずうみは、
深奥の靜かな湖畔から 寂々行きつくこのさきに
こわされてしまう わたしの予感のする
....
脆くも張り裂けたハートは
またチクチクと縫い合わせればいい
縫い目だらけの私のハート
ヘタクソな縫い目から漏れたのは
感情なのか?
涙なのか?
解れた縫い目は
....
そう
目を覚ましなよ
そして荷物をまとめなよ
夜明けの街に
真っ赤な満月と
泣き腫らして俺を
捨てて行きなよ
俺だって
いつまでもこんな退屈なビートじゃあ
踊っていられないのさ
....
誰もいない
教えを求めるとき 僕は
空のどこかになくなった思いへと立ち
でも遠く 僕の 海の中から震えている
人や君のことに
外に閉じこもっていくときに だけど
僕の骨も溶かされていく ....
揺れる花は荒野に一輪だけ
その上で流れた一線の流れ星
空間は穏やかに過ごしていた
まだまだ口にだしていない言葉は
たくさんあるけれど
それもこの花が枯れる時には言えるだろ ....
ちっとも美しく見えない。
なぜならもう世界の色なんて何も認識できないから。
強風で新聞紙やビニール袋が飛ばされていくよ。
狂った頭で何考えても無駄なんだ。
わたしの罪はなんなんだろう。溢れる記 ....
知れば知るほど
悲しくて愚かな言葉
知れば知るほど
疑って開けなくなる心
生き抜いた常識が
非常識だと気づいたり
感情を騙した涙も
感情を殺した笑顔も
この世界には
....
見上げて
流れる雲が
ステップふんでる
鳥が風と踊ってる
ダイヤモンド
主水(もんど)
聖水を求めて
朝もやは森の妖精のあくび
はりつめた空気は
ピンと背筋をのばした
彼女 ....
何も無い畳の部屋、僕は全裸で寝転んでいた。
赤ちゃんみたいに手足をぎゅっと身体に寄せて、じっと天井を眺めていた。
四日間飲まず喰わずの僕の頭の中にはオペラが大音量で流れていた。
部屋のふすま ....
のうぜんかつらの涼しげな顔に
もっと朱を塗りたくりたい
あなただってもっと
生々しくなれるんじゃないの顔の無い恋人
愛してると愛してないの中間を掬い上げてぼくに降り注いでください
誰だっ ....
僕の泳ぎたい欲求は
どこに始まり どこで終わるのだろう
幾度と無く
水中でくねくね泳ぐ小説を書いた
黒鉛の散りばめられた原稿用紙は
水の雫がぼたぼた落ちて
瞬く間にブルーに滲む
....
持て余すほどの
見えるものでなく
両の手のひらに
受け止められるだけの
見えないもの
流れ
滴り落ちる
音だけが
聞こえる
まるで
あの人の
涙のように
あたたかい
贈り物
....
田舎の酒場で一人飲みたい
どこか遠くで吐きたい
知ってる人が誰もいない
そんな酒場で
飲んで吐きたい
生ビール
コップ酒
焼酎のオンザロック
肴は地のもの
獲れたてのも ....
君が僕の耳元で
羽音を聴かせた
手の中に捕まえた小さな心
ぶうんぶうん、と
何をしているのか尋ねたけど
机に向かっている僕らは
まだ夢の中にいるんだね
あの時の後悔は消えない ....
090910
朝起きると
ラジオ体操をする
ラジオ体操の番組を鳴らす
元気のよい小父さん小母さんの声で
目が覚める
ラジオ体操を聞き終わると
....
おもたい買い物を持ってあげて
へいきだからと
買い物帰り
小学生
おかあさんの背のはんぶんで
同じ量を持ってあるく
わたしはわたしをおもいだす
何も言わないけど
じんわりや、おもいだす ....
「どうしてそんなに優しいの?」
聞いたら、きみは
子どもみたいに首をかしげて
「優しいってこと、俺にはわからない
ただきみにしてあげたいから、するだけ」
と
悪戯っぽく笑って ....
また差し歯がとれた
一年で三回目
歯を磨いていたら音もなく
歯医者もさすがに見過ごせなくなったのか
作り直しましょう
と言った
しかし
それでだめだったら入れ歯ですよ
と続けた
僕は ....
夏が愛したアナタの背中を
ゆっくりと撫でてみる
ぐっすりと眠ったアナタは
まるで子供の様で
アナタを愛したわけじゃない
ただ依存しただけ
あたしの躰をゆっくりと這う舌に
命す ....
この心を叩くのは誰?
この胸に抱くのは何?
絶望の快楽の中で
生まれゆく混沌の真実
正しさの中で
虚しさを抱く邂逅の余韻
願い 祈り
悠久の刻を経て迎えに来て・・・
祈 ....
ずっと 夢を 見ていました
アナタの 夢を
見ていました
ねぇ 今のアナタは
笑ってるのかな?
泣いてるのかな?
たった一言の過ちを犯した二人だから
もう見える(まみえる)事の無 ....
僕は青い空が好きです
雲一つ無い澄んだ空が
それは小さい頃から好きで
よく晴れた日は
いつもウキウキしていました
本当の僕は
ネクラなので
青い空を吸い込んで
真っ暗な心に
パス ....
蹂躙する環状線の
分離帯にたたずみ
海蛇さながらに うごめき流れさる車たちの
列をなしてすべり進む そのあまたな先頭に
まっすぐに向かって駆けだせ
つめたい高架の道を
ざらめく足の裏 ....
ヒロシマという街に
原爆ドームという建物がある
アメリカという国には
銃口のねじまがったピストルの像がある
僕の住む部屋に
ガンダムのプラモデルが二十二体 ....
哀しみとは何か
淋しさとは何か
問うともない声に
哀しみとは過去
淋しさとは今と
独りごちている
そのような問いと
そのような答えしか
持ち合わせぬ二人は
標を失くし
....
迷えば迷うほど
自分が見えなくなる
悩めば悩むほど
闇からでれなくなる
本当の自分はどこで
何をしたいんだろ?
答えが見つからない
前が見えてこない
ぐ ....
吐きたい
醜い世界のために
本当は美しい世界なのに
私の瞳があいつのせいで腐った
死んじゃえばいいのに
神様の怒りを買えばいいのに
なぜなの神様?
みんな世界がもう終わってしまったことに ....
・
職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
交差点でおもう
もしもわたしが信号だったなら
赤で人は止まるだろうか
そして青になったとき
人はわたしを通過して
行ってしまうのだろうかと
青に変わって
信号待ちの人が
....
いつか会う日のために
まいにち小まめにお手入れしよう
その アイスクリームも
まった 少しガマンしよう
いつか会う日のために
まににちちゃんと暮らそう
キッチンもキレイにかたづけよう
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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