秋の風に吹かれつつ
サラサラと零れる欠片を思い
秋の雲を見つめつつ
カサカサと這う影の立脚に感づく
秋、怖い秋
金木犀が香る
秋、怖い秋
金木犀は異界の香り
秋は奪う
....
上澄みをそっとすくって
綺麗な挨拶をした
下心を揺らさないように
洒落たお世辞を言った
左旋回をしながら
美味しい笑顔を振りまいた
右向け右を向いたまま
爽やかなジョークを投げつ ....
黒猫は
三日月の
欠けた部分を
見つけてしまった
その日から
黒猫は
黒猫では
なくなった
気がする
自分で
はっきりと
感じる
紀元前 紀元後
くら ....
背負われるのって素敵だと思う
俗に言う『おんぶ』のことだけど
『お姫様だっこでもいいよ』って
みんな言う
それも良いけど
やっぱりおんぶが一番好き
だって、
ほら
背中って ....
女のひとは一人でなんでもできる
映画館に一人で行くし買い物もする
ウインドーショッピングをして
自分に合わないか合うかを
何時間でも一人で懸命に考える
大好きなバンドのライブに行って ....
サイダーみたいに爽やかじゃなくて
もっとまどろっこしい
ラムネみたいな
あの記憶がラムネ瓶の中のビー玉だとすれば
今もまだ胸の中で栓をしているんだ。
『いい思い出だったね』
な ....
病室の壁は白
窓の外の景色も白
同じ部屋のあの子の顔も白
外に出られない私の足も白
もちろんお医者さんも看護婦さんも白
包帯も白
ベッドカバーも白
机も白
....
蝸牛のうちで反響する叫びを
押し寄せてくる旋律を
海馬に刻もうと
目を塞ぎ
親指を噛んで
何もかも消えてしまえと
布団にくるまり
瞼の裏の黒い染みを
じっと
足元で
まどろ ....
夕陽が照らす
散歩道
道沿いのコスモスは
風に揺れて
とんぼが帰ろうと
飛んでいく
柔らかな秋風
胸一杯に吸い込めば
自然と笑みが溢れて
昔の記憶が蘇る
ぽかぽかと
心を ....
毎年失われていく150万の子供たちの命をまもりたい
世界中の人達に質のいいティッシュペーパーをとどけたい
それにより、世界中の鼻の粘膜をまもりたい
世界中の子供たちへの善意とおせっかい
世界中 ....
絶望を希釈せずに
濃縮還元のまま
飲み干そう
幸福を怖がらずに
摘みたてのまま
舌にころがそう
つまり、こころをひらくということ
あなたと
ほんとうに
つ ....
きょう
夕やけを見ていたら 空が
あかい舌をだした
飛行機にのって
船にのって
汽車にのって
ここまで来たんだよ と彼女はいった
空と海と陸地と
そんなにいろんな乗り物 ....
僕の見ている世界と
君の見ている世界
人の数だけ世界があって
そのいくつもの世界がつながって
この世界はできている
そしていつも
僕はその世界を傍観している
その世界 ....
四半世紀を懸けて架けた橋を壊してしまってよ
窓際に並べたコーク
牛乳に入れて飲むんだ
ぼくだけが加速していくの
倦怠を等分に切り分ける時計の中で
裸電球にかけてあげる ....
{引用=
黙ったまま
静かにしていなさい
それが、生きのびる{ルビこつ=骨}なら
誰もがそうしているのだと 信じてた
どこも見ようとせず
何も言わずにいたから、
....
天気予報士が指す先には
日本列島を襲う巨大台風
もう逆立っている
小鳥も
川面も
街ゆく傘も
黒い木立がワッサワッサと到来を告げる
僕らは
ドアをあけて
広場に飛び ....
形の粉々になった
イスラエル、破壊されて 街の
異教徒たちを見た、投げ合う 石を
海、正方形の 地中海があり
積み重ねられた、向こうの太平洋に
先には、アメリカがある フランスの ....
暗闇でささやく
何かの体は ひとつなのだ
束ねたようなその出る場所を探している
なかを手に 行く
場所はないのだと
12月の白い息を打たれた雨に吐いていた
そして 誰でもない
存 ....
どうも。
明後日、土曜日に納車を控えた短角牛です。
台風が来ました。今は北海道の太平洋側が暴風域に入ったらしい。
北海道のみなさん、注意してください。死人もでている台風です。
....
去年のプレゼントを頭蓋に嵌める、決着には程遠いが
今年は来ないのか、それも意図的に
耳鳴りが止まない、呼び出し音のように
起承転結を知らせる
夢は藍色の液状で、毎夜垂れ込んで来て、塗り ....
夜香木
それは
お客様が
くれた木
毎年楽しみに
している。
一夜限りの
癒しをもらう
今年は
3日楽しませてくれた
寒さに弱いけど
室内に入れるのは
はばかる。
....
台風の後
荒れた神社で
社の赤い扉に
血管がくっきりと浮き出し脈打っている
光と影のモザイクの底から
顕れる巨大な神の相貌
影の溜まりの中から欲望に満ちた目が光る
....
さみしさをおぼえたら
遠い日の歌が聞こえてきた
恋に恋焦がれ 明日に安堵し 今日を悲観した
遠い日が歌にのってきた
灰色の道が続いている。
これまでずっと歩いてきた。
これから先も続いてゆく。
この道を歩くことができるのは僕だけだ。
誰とすれ違うこともなく。
共に進むこともない。
ずっと一人で歩 ....
眠っていると
乗っているのです
おっきなりんごは
熟した匂いを漂わせ
静かに
ずっしりと
お腹の上にいるのです
あなたは
夢の中では私にたべられ
起きている間は
何とも静か ....
増水した川を見ようって出かけたドライブ
山から下る道で大きな鹿を見た
まるで長老みたいな顔で
大きな大きな角を持ち
僕らの事なんて気にも留めずに
通り過ぎる車を越えて遠くを見つめていた
川 ....
また遅れてるよ。
人身事故だって。
どこかでまた人が電車に飛び込んだ。
人生を自分で閉じた。
その勇気に乾杯。
もがいている。
生きる勇気がなくもがいている。
線路まで歩く気力もない ....
愚かさを主張して あなたに辿り着けない
軽々しく触れないで 泡になってしまう
少しはにかみながら 喉が切り裂かれている、と
口ぱくの懇願 『どうか、気付いて』
あなたは言うわ 「名 ....
ヒガンバナ
もう咲き終わっているのに
熾き火のようにゆらめく赤
心の中で
一面に赤い景色など
見たことがあるわけでもないのに
忘れられないほどの赤など
目の当たりには
出遭った ....
蛍光灯の光の中で呼吸をしてる
僕が唯一僕になれる世界は
時間や空気や外の世界との境界線を
消したり
歪めたり
作り出したり
誇示したり
映し出したりしながら
....
3567 3568 3569 3570 3571 3572 3573 3574 3575 3576 3577 3578 3579 3580 3581 3582 3583 3584 3585 3586 3587 3588 3589 3590 3591 3592 3593 3594 3595 3596 3597 3598 3599 3600 3601 3602 3603 3604 3605 3606 3607
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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