粉々に砕けた星屑の海で、
一人ぼっちで船を漕ぐ。
宙をゆく旅は、
叶わなかった夢たちの残骸が放つ光で溢れ、
ひどく温かい。
波間から時折のぞく、
きらきら輝 ....
空気が薄かったのだろうか
衝撃はいかなる抵抗を受ける事もなく私の身に届いた
不意の一撃に驚き振り返って
第二波を正面で受け止める
滑稽な私がまるで喜劇映画のように
白黒無声フィルムの中を ....
神はいないって
言うけどさ、実は
いるんだろう?
いったい何を
見たことがないんだ?
神を見たって
あなたは言うけど
いないんだろう?
ほんとは 自分を
救いたい、そうだろ ....
電車のなかで
どこかの赤子
顔にシワよせた老婆が
母の眼差し
一点を見つめたまま
気づかぬ赤子は
老婆が十数年前に
タイムトラベルしたことなど
知る由もない
今を生きること ....
最初のT字路を右折して下さい
私は言われた通りT字路を目指した
でも、どこまで行っても
T字路なんかなかった
もう少し先なのかな
まだなのかな
どこまで行っても
この道は終わりなんか ....
静かな湖を見ていると
不意に
あなたを突き落としたくなりました
アナタガ
チュキダカラ!
手取り14万で都内のアパートぐらしじゃ
刹那的に生きる以外のライフスタイルなんて
望めないよねと
黄色い電車の中で、話していた女子がいた
おきまりのように「いい人いないかね」と
相づちをうつ ....
{引用=疲弊を逃れるための読書の
薄くなったアイス珈琲の
ひと雫がおちる
または
五本目のホープの
味気ない六mgの
崩壊して灰が
おちる
または}
椅子の下へ目をや ....
ふたりの蛇が絡みあい
とぐろを巻いてぼたっと置かれている
私たちは睨みあう
舌をちょろちょろさせ
鎌首をシュパッと突きあわせ
私たちは今、威嚇しあっていた
私は ....
貴方のいうことが、私にはわからない。
・・・のと同じように、
私のいうことが、貴方には伝わらない。
どんどん不満は溜まっていって、
この距離は縮まることを知らない。
ねぇ、貴方が私に ....
私の質の悪い悲しみを
ひとつかみ小鍋にぶちこんで
英雄気取りというスパイスひとふり
偽善者というスープを加え
一生懸命というだしを足して
永遠で煮ました
出来たものは
なんであれ極上 ....
苔むした
石段をのぼっていく
息遣いを見守る
樹陰を、切るのは
ひからびた花を背負うおもい出した耳
頭髪も
白く(みずからの足音を聞きながら、
零れる光の中を冷えていく舌が
しず ....
そういふ老化的 毛づくろいの消耗するプレッシャーがあることは良いことだ。良いことかもしれない。
ああ、網状の裁定が事務的ハンコを無意味に押すのである。
家には輪ゴムがない。
輪ゴムが自己主張 ....
人形と メールをし合う 人形と
絵画と 踊り明かす 絵画と
入ってる 入ってないと 気のはなし
嘘世界 ま ....
翔びたい、と叫んでる人の背中には、綺麗な羽根が生えてました。
あまりにも綺麗過ぎて、動かせないのでしょう。
屋上から、その羽根を羽ばたかせずに、その人は墜ちました。
翔べたのでしょう ....
探し当てたいとかけらに
眠りにつくのか 知らずに眠りの
この手につかされていく
騙されているようなものを手にする
破片のような 手を
黒い、とも 言葉にさせられている
そんなものたちを ....
響きも忘却する一人の言葉、
吐いて回る路面の知らないテラスで
太陽を見る、ギターの向こうの
夢の角が犬をやってくる、
カフェの果てから連れて、
足に横を、灰色が僕からやってくると、
小さな ....
月は
クレーターの刺青から
見えない血をにじませている
朽ちた古代都市のようだ
とても静かだが
魂がざわめいているのか
存在を感じる
あるいは
夜の空に穿たれた眼球
うらがえる狂った ....
毎日は飽きもせず毎日
昼の間に体は
指先からほどけ
長い長い夜の間に
結び直される
それが延々と続く毎日
ほどかれるために
結び直される体
指先のように
昼の光には
....
起き上がる前の
暖かい布団の中で
あなたに触れる
限りなく
やさしさに近い場所で
あなたと
生きている
いま
胸を焦がす情熱ではなく
ほおを切るせつなさで ....
若い{ルビ娘=こ}は
いい
サッシが
早い
「守拙求真」
貧しくとも
自分の生き方を守り
真を求める。
男は男の役割を
果し
女は女の役割を
果すべきだ
男が妊娠? ....
きみがうなだれた
その角度に世界は動く
腕を伸ばせばそこに
光が見える
これでいいですか
きみがきみに戻って訊き
もっと高くとか遅くとか
わたしは何様なのだろう
四時間の稽古の ....
秋の夜の
電柱……
たとえばそこに
世界が着床する
ありふれて
ひとつに結ぶ
街の残像
心の残響
季節はやがて
....
めちゃくちゃ文章を読むのがとてつもなくむなしい。
一文章の中にたくさんの句読点を見るのが悲しい、
その句読点がめちゃくちゃ愛おしい、
それは同情に似た感情かもしれない、
そんな感情はもういらな ....
遠浅の日々はいつの間にか息継ぎの仕方を忘れさせる。
駅まで、の最後の交差点に立つと
呼吸が止まるほどに夕焼けの匂いがした。
*
「雲は、本当は流れていないのです ....
欲しいモノがあったわけでもなく
ただ切り取られた景色の中を歩いていた
森の夜は
蜜のように甘い月の光が滴り落ちるかと思うほどに澄んでいた
少し疲れていた
と言うよりも靜かな場所を探していた
....
地球の裏側の海岸から勧喜に沸く人々の声が聞こえる
真っ青な海と太陽の陽射し
美しい瞳のきらめき
少し離れた先では 小さな家々が並び
土肌の見える道を 子供たちが走り回る
朝を迎えた都 ....
部屋の隅に棚でもつくってみようと思い
ホームセンターに行って
平板と角材と釘を買ってきた
もちろん自分を棚上げするための棚だ
しかし、このずぼらな責任逃れをする男の
重いこと、自分自身の ....
くぐもるようなにおいはそのまま
3年ぶりの東京
深い深い地下鉄の 駅へと深く
あなたの後姿 必死で追いかけてた
手を伸ばせば届きそうなのに
邪魔をしたのは 買ったばかりのハ ....
電源が回す鉄板が回転する
右から左から右 左
ピストンが ガコンガ コンガ コン
と誤差の範囲で稼動している
積み上げられた工場の部品を
組み上げて工場が工場の部品を
組み上げて工場が ....
3560 3561 3562 3563 3564 3565 3566 3567 3568 3569 3570 3571 3572 3573 3574 3575 3576 3577 3578 3579 3580 3581 3582 3583 3584 3585 3586 3587 3588 3589 3590 3591 3592 3593 3594 3595 3596 3597 3598 3599 3600
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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