唇の上で小さく呟く

『好き』

困ったように{ルビ苦笑=わら}う

『ありがとう』

何度 こんな言葉を掛け合っただろう
ね 一言言っていいかな?

優しい君に 温かな君に 愛 ....
 
 
父が釣りに連れてってくれた
それから数日後か
数ヵ月後か
数年後なのか
忘れてしまったけれど
近所のおじさんか
同級生か
はたまたいもしない
兄なのか
とんびなのか
カ ....
ぼろぼろこぼれおちた
身体のかけらを眺めているまに
時が時がどんどん流れた
神様、俺は泥人形か
干乾びて崩れるのみか
アーハーハー、アーハー
笑気に聞こえぬ笑い ....
チクタク星と二十夜星天道
星の砂時計さらさらと零れて
夜がひたひたと満ちて来る

秋の落日は吊るべのたたき落とし
あっという間に空は群青と化して
夏の星々が急ぎます

マイスタージンガ ....
何かですらない 場所に
何かであろうと 場所を僕は探そう
この地べたを脱出するようにして
影の中でもう一度全体になろう

排斥場からは ささやきがしている
枝となっていく岩ではなく
刈り ....
過去ほど遠くない未来を
日傘越しに目にうつしていた
声はきっと涙よりも早く
乾いて消えていってしまうだろう

僕はこの体に閉じこもって
もう外の世界には触れない
緑ばかりの部屋のベランダ ....
あをによし
奈良のみやこの若葉の頃は
群青 {ルビ縹=はなだ} {ルビ甕=かめ}のぞき
{ルビ藍濃淡=あいのうたん}に夜が明ける

{ルビ瑠璃=るり}{ルビ玻璃=はり}きらり
渡来の品を
 ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
白髪のせこい女の包丁を研ぐ音が聞こえる
白髪のせこい女は男の股間のもりあがりや
たまに見る半身裸の姿を見ては 心底喜んでいる



ずりずりずりずり
女がにやりと笑う
夜が身震いす ....
生きてはいるが死んでいる
死んではいないが生きてもいない。

確実に生きているほど俺や、あなたは確実に死んでいる。
生きたためしなんかなければ俺もあなたも死んだためしがない

つまり生きて ....
              091117



季節外れの仲良しが
オタマジャクシを呑み込んだ
いいのかいいのかいいのかい
いいんだいいんだいいのだい
三回叫んで目が覚めた
オタマジ ....
 
昨日より冷たい君の
手を引いて
坂道を上る
君の腕が肩から
肩から抜けてしまわないように
そっと引いて上る

途中、誰がつくったのか知らないけれど
昔からある赤茶けた工業地帯が
 ....
心奪うように風が
砂の数を数えていった
言い訳もなく僕らはいつも
同じ場所に立ち尽くして泣いた

声が途切れるように聞こえた
そこにいるのに触れられぬような
距離をも無意味にするこころの ....
いつまでも たたえることなく ともだちでいよう

手動で電気をおこして蓄電できるタイプのラジオって
頼りにしすぎると心臓に悪い
今日の日はさようなら またあう日までを歌っていた
ラジ ....
さびしくはないか

雨を歩いている

鉄工所の匂いがする

イ短調から変ホ長調へ

その悲しみ転調させますか


切削油の

骨みたいな香り

金属加工の

歯医者み ....
バスに乗ってたら
13番目のバス停で
ある男が乗ってきて
いちばん前の
広がる窓の席に座った


明るい緑の
Tシャツと
三本ラインの入った
黒のジャージ
靴下の足は ....
あかぎれた手の甲は膝のうえに重ねたままで
ふぅっと深くため息をついてみる

シャッターを下ろした売店脇の柱に掲げられた時計は11時55分過ぎを指していて

どうやら今夜もフェリーは出航しない ....
息往くうめを 三人の男が横に並んで
箱の中の小冊子の数をかぞえてる


いち、に、さん
バイトの女子高生が
早退してお疲れさまでしたと
言ってるのも聞こえなかった


短気な老人が社 ....
赤外線が読み取ると値段が37円増えた後5109円になってポイント使って合計3341円
みんな孤独で淋しいです なんて訴えたりしてみちゃったりして
じゃらじゃら小銭を出してると店員が睨み付ける
 ....
胸が苦しくなりました
雨がふったから/あなたをみかけたから

なんだか切なくなりました
一人だと思ったから/負けたと感じたから

愛しいと思いました
いじらしかったから/がんばってたから ....
その腕を伸ばし光を遮り
覆い茂る葉の濃い緑は
生きている証 生の強さ

ぽとり
先からこぼれ落ちる雫で
小さき命を救いながら
静かに立っている様は壮大な命

私に目もくれず
拒まず ....
とても 死にかけ
すべてとして それは
目を細める 闇は場所を流れていったんだ!

爆発、 中に言葉も空に
何かだということは、 どこへ出かけるー
自分自身でいようと
大腸と小腸の図を見ると
蛙の卵を思い出す
むにゅむにゅむにゅりと蠢くような
細くて長い透明うんこの中に
いくつものタピオカ
多分ねじればソーセージ
ゆでればカリッと言うのかね
蛙は何歳 ....
 
父さんが
なれなかった父さんに
なろうと思う

父さんは
自動車が好きで
僕は
自転車が好き

自転車に乗る
父さんを
僕は見たことがないし
自動車を運転する
僕を父さ ....
ふゆの哀しみ

何処につづいている

君の乳房に口づける

石英の香りだ

その暗がりは

ひんやりと音もなく

蛍光灯のあかりだけ

つづいている


すきなだけた ....
薄墨色に暮れかけると
そこは
沼の底

ゆっくりと
沈み込む
響かない 足音
重く
さらに重く

山あいの道
影さす 道
ツタの這いまわる 木々の茂る
細い 細い 道

 ....
地平線の彼方に大きな夕日が沈む
地平線の見える大地など、僕の住んでいる街には無いのに。

無いのだが、地平線を僕達は確かに感じとることができる
感じ取ることができるので
僕は地平線に向かって ....
{引用=



言葉の降らない日々でも
きみに痛々しい愛(のようなもの)だけを送りつける
ぼくの先端から零れていく赤い信号が
次々と毛布にシミをつくるんだけど
乾いた風に投げ出してしま ....
 
 
 
【懐かしきセーヌ川の畔】



 かつて心は麗らかな春のように愛で満たされていた。
 あなたと何度も歩いたセーヌ川の畔路には
 今もあの頃と何ひとつ変わらぬ彩りの花が咲き ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
謝謝[group]愛心3*09/11/18 0:45
蝌蚪小川 葉609/11/18 0:32
パンク(夜がゼリー)ホロウ・シカ...1*09/11/18 0:24
星砂時計海里009/11/18 0:12
時の存在としてでなく番田 209/11/17 23:25
If I were beautiful...瀬崎 虎彦309/11/17 22:52
いろあそび/あヲ笠原 ちひろ5*09/11/17 22:32
カウンターでひとり吉岡ペペロ1209/11/17 22:08
白髪の女八男(はちお...109/11/17 22:04
死んでいる戒途009/11/17 21:57
蝌蚪あおば4*09/11/17 21:44
接続詞たもつ1109/11/17 21:28
瞳にうつしこむように 今夜瀬崎 虎彦009/11/17 20:55
ひとめ あなたにるるりら10*09/11/17 20:13
その悲しみ吉岡ペペロ709/11/17 19:48
ベリーグッドの正体カンチェルス...609/11/17 18:34
フェリー乗り場のひと恋月 ぴの18*09/11/17 18:24
_十二支蝶009/11/17 17:56
三人の男カンチェルス...409/11/17 16:35
『3745 8』東雲 李葉009/11/17 16:35
青い雨朧月309/11/17 11:46
針葉樹の森で209/11/17 11:32
感情番田 109/11/17 1:49
蝌蚪木屋 亞万2*09/11/17 1:45
父さんがなれなかった父さんに小川 葉1409/11/17 0:26
ふゆの哀しみ吉岡ペペロ809/11/17 0:05
夕暮れ時の・・ゆびのおと309/11/17 0:04
ち へ い へ[group]……とある蛙14*09/11/16 23:51
きみだけのあぐり4*09/11/16 23:45
懐かしきセーヌ川の畔綾瀬たかし109/11/16 23:43

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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