{引用=
今日 {ルビ午后=ごご}の空は、
秋をきびしく拒絶していました。
その審判は、言葉や法則でなく、
まして、表象された風景などでも
なかった。
許しはしないと、
風や雲の ....
見果てぬ夢のカーニバル
砂にかいた城郭の呪文
寄せてはかえす波の調べに
なにを重ねてなにを惑う
きみの瞳に恋している訳ではない
きみの瞳に乾杯したい訳でもない
....
今までに君から受けた扱いの数々を
ちょっと時間が空いたから思い出してみることにした
出会いはちょうど10年前
通学途中の電車の中
当時の高校生らしくない
落ち着きつつも既に妖艶な服装、顔 ....
母とあたし
妹ふたりは
連休を利用して
パンフレットでは
値段の割りに
妙に大きな部屋の
あるリゾート施設を
予約した
広い庭を通り抜けて
通された
部屋は大広間のよう
....
恋への期待をトランペットが
今日の果実を絞り込むような
鏡のまえで私は武装している
小鳥たちの囀りがアフリカを
木漏れ日たちもそれを真似る
感謝がアムールに追いつかな ....
あの子の心臓が浮いてるときいて
やってきた
透明な
水の中
音のしない、建物の中
見えないガラスに囲まれた
透明な
水の中
音のしない、建物の中
巨大な水槽の中
その中 ....
なめらかな線に少しだけ空いた
そのへこみを
埋め合わせの私が入り込む
なんて居心地が良いのだろうと思っていたが
埋め合わせは考えた
もうちょっと居場所を広げられないかな? ....
鯉が泳ぐ
餌が欲しくて口を開ける野生の鯉
今日も馬鹿にした青年が石を投げる
知っててよける鯉も
分かってて投げる青年も
それでも続ける
蔑む視線と
妙な期待の視線 ....
てがみを書いたが 出せる自信が無い
封をしたが 出せる自信が無い
切手を貼ったが出せる自信が無い
住所だってきちんと書いたがそれでも自信が無い
自分の内側をしゃ ....
葉擦れの音を君と
芝生に座って聴いていた
かなしみは悲しみの密度で
虚空を舞う飛行船のように
愛されたいと誰かが言った
僕たちは鼻先で笑った
ここにいるそのことの偉大さを
認めない愚 ....
手に何がある
体には何の
誰が 存在する
誰だ 死刑囚は
指の向こうには
公民館があって ひとりの僕は
デパートに入りたかった
デパートに入りたかった
公園を出た そばの
映画館 ....
今日は小雪
小雪に書かれた小説は
小雪小説
こんこんと降るような言葉の連なり
凛とも寒いほうの冬の始まり
温かくなるまでは力を矯めて
撓めて
やがて弾けるまでの物語
今日か ....
テイブルの下に
ひきっぱなしの布団
みかん転がり落ちてるよ
段ボールから猫
なんもないのはわかってるんだ
ポンコツ話も聞き飽きただろ
こっちもうんざりしてるから
冷蔵庫にはたまご ....
なんで泣いてんの
泣いてないなら笑えよ
まあそんなのはいいから
とりあえずめがねかけようぜ
長すぎる前髪が
カーテンみたいになって
太陽の光隠してる
はさみ持ってバスルーム!
....
まっすぐゆけない
あるけない
ななめ15°にみえるけしきは
いつかのじごくえみたいなハロウィン
つかれたのはいいわけ
うそはつきたくないけど
ほんとうのことをいえば
さいていなじ ....
ニコライ堂の鐘が鳴る
聖橋から小川町
緩くカーブのその坂の
底にあるのが小川町
小川町から靖国通
だらだら歩き神保町
三省堂か東京堂
なぜ行かないのか書泉の角を
曲がってうれし吉本 ....
向かいのあの人は何考えているんだろう
19歳で田舎から来た僕は山手線で向かいに座るOLが何を考えているか考えていた
そして33歳になった今
同じことを同じ山手線上で考えている
....
放課後の校庭に
ぽ つん と
うずくまり
動けなくなってしまったような時
くる くるくる と
上の方から降りてくる
白い
ふわふわとした
真綿のようなさみしさ
それらは
ぽふり ....
「あの人と3年も付き合っていたなんて」って
そんな嫌な思い出にしてしまってもいいのですか?
そんなこと、あるわけがないのに。
そんなこと、思うはずがないのに。
知ってる?
そう思 ....
軽蔑の光を灯して
人は彼女をみるのだ
知恵が足りない子だという
足し算 引き算はできない彼女は
人のために泣くことができるのに
ずるい笑みを浮かべて
また騙そうとするだれもかれも
だ ....
明日ここに捨ててゆく花を選ぼう
あまり綺麗じゃなくて
だけど見過ごせない
咲くよりは枯れるために
生まれてくるようなそんな花を
俺の言葉の代わりに
俺の人生 ....
触れない海は
一本の線で表すことができる
松の梢からその線をくぐり
入ったり出たり 出たり入ったり
わたしには関係ないことさ
沖がぐらぐら沸き立った
あれほど引き止めたのに出て行った
....
樹から落ちる枯れ葉も
雨に震える風も
街角に咲く小さな花も
名前を付けたら
全て私のものになる
無機質に広がる
ビルも交差点も
輝きを放ち
愛しいものに変わる
私の指を握り返す
....
今日のどんぶり
アンバランス
明日は食えない
はいバランス
膨らむ財布にゃ
硬貨バランス
10円玉だけがやけに多い
崩れちまった
睡眠バランス
脳内麻薬でアンバランス
千鳥足を ....
木が倒れ
声は枯れ
栄養忘れの
内臓は腐り
夜は怒り
怒っちゃやーよと
雷はスベリ
鼻は咲き
泥が湧く
苦雪は山を覆い
空は雲を押し倒す
風の ....
死ぬまでにしときたい事を聞かれないと答え
してもらいたい事はと聞かれ即座に答えたね
膝枕 寝付くまで穏やかにしててもらいたい
髪と布の磨れ違う気遣いにウトウトほろ酔い
時に寝返りうつ伏せ窒息す ....
ビル があるから空が見えない
等間隔で配置された乱射する窓
屋上中央をほのめかす凹凸
それはそれはとても人工的な囲いが空を狭め
樹木が何百年もかけ届く高さへ、人間は数十倍の速度、数百分の1 ....
すきを覗けばあれあんまりで
だれもかれもがはらわたぬくい
こよい具合いが酷くよろしい
ひと巡りした頃合いの
あれは人より多いがわざわい
あれはかた輪を売りました
ありもせぬものどうにも ....
疾駆する 髪を風になびかせて
星の無い夜 月の無い夜道を
呼吸する音が 耳元でうるさい
冷たい空気と体温の熱さ
帰らねばならぬ 刻限までに
守らねばならぬ 交わした約束を
目にものを ....
街を歩くキレイなお姉さんは
秋晴れの空の下
ふかふかのブーツを履いていた
ブーツの上は素足で
短いパンツでお尻だけ
包んでるんだ
変なの
そう言う私に
キレイなお姉さんは
ふふっ ....
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