ひとを信じるということは
コミュニケーションにおいて
もっとも大切なことのひとつだ
じぶんを信じてくれているひとを
信じないなんてもってのほかだ
願いごとを口に出して ....
1
僕はあなたに
亡霊であり
生ものであり
影であり
車であり
スプーンであり
無垢の造型であることを
求める
あなたにここにいてほしい
日々
僕は
あなたになっ ....
そっと、唱えてみた
遠い昔の
あなたとわたしの呪文
冷たいミルクを温めた
私はちょっと苦手だけど
こんな日にはいつもそう
あなたが暖めてくれるから
喉にゴクン、と流し込む
あなたのことを考えながら
母の少女時代を知らない
わたしが知っている
あの少女たちも
いつしか母になっていた
その子らもまた
少女時代を知らない
わたしたちになっていて
知らないことは
いつも目の前に ....
吐き出した君への想い
燃えるゴミが増えてった
撮り溜めた君との写真
燃えないゴミが増えてった
君を愛したという気持ち
簡単にリサイクルされてった
あなたの
そっとさしだす 毛糸のなめらかさに
それはけっして花束のように重くないけど
かくれるほどのごうかさもないけど
ぽんぽん、ぽんぽんと
逆立つせわしさを
なだめられている
おや ....
{ルビ麺麭=パン}には、バター。
御飯に、味噌汁。
人間も、自らを引き立てる
誰かさんが、必要で。
以前は朗読する僕の後ろで
キーボードを弾いていた君が
ある日、舞台に ....
遥かに遠い昔
すでに
バベルの塔は、崩壊していた
一九九九年
世界の中心に建っていた
N・Yのビルの幻は
黒煙の中に、姿を消した
二〇〇九年
未だに人々はバーチ ....
ウミガメさんからメールが来ると
海が見えーる気がします
アオウミガメなら青い海
アカウミガメなら朝焼けの
ヒメウミガメなら秘められた
秘密の在り処のメールです
ウミガメさんのメール ....
わたしは一切のものを
この業欲な手に
所有することは、できない
わたしが一切のものを
この手から離す時
初めて、目に映る世界の姿は
{ルビ完=まった}き天の、贈りもの ....
なんで泣いてんの
と 姉がきく
ずけずけと 真っ直ぐに見つめて
あのときもそうだった
私をみて 手をふった姉がいた
特殊クラスって言葉の意味が
わかりはじめた頃の
私には はずかし ....
聞こえる、
気がする。
耳を塞がない、
くらいの意地なら
辛うじて
まだある。
想像していたのと何か違う
熱い!
少女はまだ冷えていない!
炉から出てきてまだ間がないものな
樋をころがっている最中だものな
それとも問いか
ノスタルジーで火傷する馬鹿
程良く空いて ....
お母さんのこと嫌いなの?
携帯電話でのやり取りを気にされたのか
調布駅の改札抜けたところで、由紀さんが心配そうに尋ねてきた
母のことかぁ、どうなんだろうねぇ
好きとか嫌いとかそんな物差 ....
枷のひとつやふたつ
あったっていい
どうしようもないと
歯噛みして
ひっかいて
爪たてて
ひきちぎろうと
躯を震わせ
全身で
もがいてもがいて
逃れようとして
そ ....
おしまいに向かって
呆けたからだは歩いていた筈だった
私の知っていたおわりはもうとうにすぎて
知らないおわりと
知らないはじまりが
叩きつけるように吹いてくるのを
ひとつもつかまえられない ....
鉄格子の中で回るメリィゴゥランドの片隅で
足や手が真っ黒になってしまった
彼女は自分を失ったことを知らない
彼女自身の断片が星屑になって街を歩く彼女の頭上に煌めくネオンになっても
....
僕の小さな心臓の鼓動は
聞こえなかったから
イヤホンのプラグを差して
僅かに動く鼓動を確認した
綺麗な顔をした長身の
神男と今にも死にそうな
塵男を比べる
僕 ....
夏の朝の暗い空に
ヤマナラシが揺れていて
それの陰を燃えるような
流れ星が落ちたけど
ああ、その夜
かなしみの
ブルースなその人は
愛の後であくびした
冬の海の ....
ふしぎ事件の話し
殺されたのは女
長い黒髪みだれ
あわれな朝が来た
ごらん手がかりなしの
主任刑事の顔を
夢のつづき見たそな
すこし呆けた顔
ここは何もない街 ....
ほつれた髪を直すしぐさ アルミニウムみたいな海
海は高鳴る心の隠喩だったか 反映だったか
わたしにはもう手の届かないものの換喩だったか
晴れ晴れとしたこころで車を運転する
白い灯台が青 ....
…先生 私は本当に分からないんです
今まで私は何をしてきたのか
何であんなことをしたのか(泣く)
この人は楽器屋の主人で
まず店を持ったときの話をした
…手作りの木造のよ ....
目が一つだけあって
片足は長めに
人さし指は短めで
そういうバランス感覚を身につけた人たちが暮らすところで
僕は疎外感と戦っている
猫はひたすら好戦的に
肉球は床に飛び散ったガラス片のよう ....
何事も
前と比べるのはいけないことだって、
わかってるよ。
電車の揺れにフラつく私を庇ってくれたり
私だけに特別な笑顔を向けてくれたり...
そうゆうのがなくなったからと言って、 ....
煉瓦も煙突の梯子も
宵に馴染まない
うっすらと蜜の匂いで
遠くの空は、山猫みたいだ
人が通り
加湿器が見え隠れする
冷たい錆がべっこうの窓を往来する
心細い釘に守られて
行灯は ....
ものがたりが美しすぎて
まっすぐに見つめていたら
わたしにはそれ以外
見えるものがなくなってしまった
そんなときに
ふと後ろをふりかえる
できごとがおこ ....
何も考えずに
野原を歩きたい
たくさんの血の雨が
空のかなたから降り注いでも
傘もささずに歩きたい
本当は笑っちゃいけないんだろう
泣いちゃった方が気が楽だろうけれど
どんなにか許しをこ ....
ふわりと舞い上がっては
すぐに降り止む四角い雪に包まれ
夢のヤマネ
春までを君のポケットで過ごそう
小屋の中では
幾つもの赤い糸で
あやとり
ハンモック編んで眠る
松葉の夢
....
川は、流れるか?
風は、流れるか?
わたしは、流れるか?
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