音のしなくなった駅
外灯だけの商店街
遠くてまばらな明かり
心たちだけが他人事している
俺はいくつかの影をまとわされて
町にレントゲン写真を撮られている
彷徨のカルテ
車のなかにでも ....
終わりに
最終章に書いてある言葉は重い
わりと真実であったり
虚をつかれたりする
終わりに
人の終わりには本音が語られる
終わりに
この際といっては
言いたい事 ....
私の握りしめたそれは
どうやら
すべてではなかった
強く握りしめた
それはかけらだった
削られてもおらず
本当は
核でもなく
握りしめたそれは
どうやら
ただのかけらだった
....
始めは静々と歩み始めた恥掻きっ子は、
獣道を中腰で歩き続けて、
水のある川岸まで
キョロキョロしながらたどり着いた。
川岸の潅木は少し腐りかけていたが、
得意の木登りで川岸に張り ....
怠った、怠った、怠った。
花粉対策を怠った。
餌をやるのを怠った。
水をやるのを怠った。
換気するのを怠った。
警戒するのを怠った。
吟味するのを怠った。
推し量るのを怠った。
宿 ....
あなたの横顔を見つめ
あなたの寝息を感じる
指先で鼻先をなぞり
頬に唇をあてる
ただそこに あなたが眠っている
それだけで こんなに涙が溢れる
瞬きもせずに じっと見つめてい ....
やっと、落ち着いてきた
胸のざわめきも
暗い夜風も
今はちゃんと受け止められる
思い出すのは
高校の学園祭だよ
あの場所ではきれいな風がふいていた
僕は
....
なんか
本当に
どうでもいい
先が真っ暗
足元しか見ない
繕ってくだけ
それすらどうでもいい
あと何年生きれば良い?
早く会いだけなんだよ
....
画面の奥には配線があり
そこに人はいない
温もりは血ではなく電気で
おうとつのない平面は
何も言わない
いらいらすることもなく
にらみつけもしない
でもそこには真心がない
無数の言葉と ....
僕の頭は
君にデータを組み込んだ
すべてをデータのまま盗みとられていく 他人ならひとり
僕は 手渡さなかったのに
電車で明日の空へと
窓を流れていく
帰る景色を
何もなく泳いでいく
せっかくなんだからこんな日は
季節感のある詩を詠みなさいと
誰かが言ったけれど
僕が詠みたいと魅かれたものは
親戚のおばさんがくれた林檎
たいていは縦にぱっくりと切るところを
横にバッサリ ....
清白だつたはずだ
形のないものだけで
単なる好意であつたはずなのだ
それが今は
泥海に喘いでゐる
肉の自由が
かへつて私を苦しめるのだ
知らない君は
....
求めているのは
愛、ではないし
優しさ、でもない
ただ、気まぐれなだけで
切なさに
潰されてしまいそうな夜に
少しだけ
あなたを求めてしまっただけ
だから、 ....
映画館の観客席で
私はサイレント映画の最終上映を観ている
スクリーンの中では
どこか大きな河の岸辺に
冬の渡り鳥が集まり
その鳥を1羽
少女が肩に乗せている
枯草と砂 ....
あなたを描いたら
一色足りない
足りないの
私の目の前には道が続いてる
それは平行線と呼ばれる奴で
私は何の気なしに歩き続けてる
淀む事もなく、飽きる事もなく
それは現状を何とか保つだけで
誰の平行線にも交われな ....
飛行船になって君の頭の中の上
浮かびたいなんて大それてるな
潜水艦になって君の心の中の奥
潜りたいなんてバカみたいだね
どちらも穴を開けられて
君の元へと落ちればいいのに
起きたら声が出なかった
声と鼻以外からだに異状はなかった
目に見えないなにかにやられてしまったよ
目に見えないなにかに
影響されてしまうだなんて人生みたいだね
人生も風邪のように治っ ....
モスの手前の、
あのちょうどカーブのトコの
花屋の隣の隣の
岩井酒店
昔っからあるあの店。
やっぱ古いから
オッちゃんがレジ横で
ひっかけてんの今でも
で、
そのオッ ....
ちょっと 運転手さん
運転手さんって
あのね
なに? この どこまでも変わらない景色は、なに?
どこの国なの?
どこを走ってるの?
たしかにね サンタさんに ....
おひさまは
毎日うまれて
毎日しんでしまう
しんでしまったおひさまは
地球の裏側を
じつは照らしていることを
わたしたちは
ちゃんと知っている
しんでしまったひとさまも ....
今年一番の冷え込みですが
あなたがくれたマフラーと
ほんのちょっとの優しさで
胸のあたりが温かいのです
それは何かの予言のようで
空の七割は雲に覆われていて
甘く温かいホットミルクに
頑なな心まで溶けて
買い置きしておいたバナナは
黒い斑点だらけになり
みずみずしさを失い
しおれていた ....
人知れず錆びていく駅の鉄の柱達
開線当初の嬉々とした輝きは
今や夕暮れに溶け込んであまりにも静か
僕らを囲むすべてが知られることのない歴史を持ち寄って
今日を構築してる
遡ればほとんどの ....
あた しが 見ている先
真っ白な ヒカリ 瞬間
恋する 味はきっと
りん ご あめ
歌を うたうために
マイク を 買ったの
壊れ た マイクでいつも
ru ru r ....
ほんとは構ってほしいのに
心の中の絶対防衛ラインは
だれにも破られない自信がある
そんなくだらない虚栄心で
ハリボテを作っては
弾けないギターを弾いて
静かな気持ちになろうとする
....
とんがり帽子の雲が
隊列を組んで流れていく
間もなく夕暮れらしく
どの雲も右半分がオレンジに染まっている
地平までは一本の道が続いているだけで
街どころか木一本生えていない
雲が動いて ....
こんな日もあるのだろう
まるで予定項のような
あるいは脱穀されたあとの麦のような
果てしなく無力な一日
刻み込まれたものを嫌うようにして食卓の
海老の殻をむいているとひとりでに
涙が溢 ....
銀雪に落ちる雫
鏡に映す此の身
月を滲ませ貴方に背く
望みは久遠に途絶え
朱に染まる身を留める者も無し
嗚呼、其の旋律が彼の人のものならば
「花に咲かせ彩り染め上げ」 ....
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