雨が宙の溝を流れる
音も光も流れ砕ける
見えない緑
見えない金に吼えつづける
夢と文は 同じ場所に居て
時おり向きを変えている
互いの息の影
互いの音の光を重 ....
オレンジの灯りが点々とする
雪の祭りの
ぼくらの町
狭い歩道を歩く 婆三人
灰色のほおっかむりで
ひそひそと
植え込みの陰に
みかんの皮を押し込む
ぼくらの町
町から背の高い ....
その日早く
小学校に着いたぼくは
講堂の前に並ばされた
校門から入ってくる
青い制服の子どもたちは
波が引いた磯の蟹だ
校庭の砂を踏みながら
青い蟹たちが拡がる
背広を着た ....
だれ と呼ばれる人が
(木立のあいだ
(ほほにその影を落として
だれ と僕を
(眉をひそめて
(訝しんでいる
僕 は、じっ」と日時計のような
緑の落とす影が
うごいてゆくことを
目に ....
可愛くなりたい
あなたに守ってもらえる価値のある
弱い女になりたい
いつでも甘えられる人になりたい
素直に泣ける人になりたい
強くなりたい
あなたを守れる女になりたい
辛 ....
今日は雨
誰もいない
ひとりの時間
お茶を
飲みながら
ちょっと
一息
ひとりでいるのだから
こんな時は
音楽を聴くのもいいよね
雨の日の午後
今は
ひとりの
大切な ....
雨が
降っているから
今日は
てるてるぼうずを
作ったよ
二階の
部屋の
ベランダに
つるしたよ
明日
天気にならないかなぁ
大きく
泳げ
こいのぼり
今日は
端午の節句
子供たちは
大喜び
お菓子が
たくさん
よかったね
今日は
こいのぼり
新しいドアの前に辿り着いて
ノブを回してドアを開ける
中に入ってからばたりとドアを閉める
今入ってきた場所と薄いドアの一枚で遠く隔てられた世界
ドアのこちら側でしばらく立ち止ま ....
私をヒロインに小説を書くのは
はなれているからでしょうか
そんなあなたの足を
歩いているとき
掃除機でからめたいです
前に言い切りましたよね
みんな命でつながっていて
よりかかること ....
真っ白なスタート
とにかく背中を押されて
頭から突っ込むでんぐり返しのような
これまでと違い
目覚めるのも自然にまかせて
自分の意思で起き上がることができる
毎日に変わった
....
空の青さ
空の青さへ
手をふるの
今日も本当に有り難う
明かりがほそい手をさしのべてさそう
白い蛾の真夜中
死の淵を継ぐ者
ついに人知れず
種子を忘れることのない果実は
遠望する墓標 ....
しろい顔したぼくが
うつっている
写真の空に
雲ひとつなく
みんなは誰ひとり言葉を
もたず
ぼくだけが思い出を
録音している
星の表面から中心へ
引きよせられた
明日なんて 落下し ....
「迷わないために…」
そもそも…
迷うのは〜
行ける道がいくつもあるからでしょう。
どの道を選ぶのか〜
分岐点があるから…
迷う〜
最初から一本の道ならば迷うことは ....
鐘が鳴る
誰がために
君のために
鐘が鳴る
未来の見えない晴れた空
今日という日の偽りにさえ
それで君が構わないなら
鐘が鳴る
星が流れる
消えな ....
夜がやってくるとつらいのさ
ピアノ教室で 5月ごろ
君には天使の羽が 生えていたっけ
僕の耳の中の 蛆虫が
君の音符を 食べちゃった
君の音符を 食べちゃった
雨がびっしり 雨がびっしり ....
出来損ないのタイガー。
オレンジジュースちょうだい。
マイセンなんてオッサン臭い。
温室で育て上げられているジェームス。
性教育は、ちゃんと学んでいるかい?
ボーダー・コリーは毛並み ....
この場所を見る最後の時がある
あの人を見る最後の時がある
だから、精一杯見ていたい
自分自身とは 一点なのだろう
恥ずかしめられた裁きのようなものとしての
個体としての寂しさへと
感じさせられた 無念さなのだ
誰だろうかと
寂しさとしての絵にしていた
誰かがいた
人間ですらなくなった声にするのだろう
雪が降っている
涼やかな無音が訪れる
雪が降っている
あしたは鈍色の銀世界
寒くはないか
浮いていても
心にともしび
燈していてね
雪が降ってい ....
ずっと歩き続けたら疲れるよ
立ち止まって休憩しても大丈夫
でも、休み続けても疲れるよ
そしたらまた歩き出せば大丈夫
引き返す理由なんてないからね
そう思った僕は当たり前のよ ....
冥王星から始まって
シリウス、シリウスBへ
カノープスが続く
アケルナルはエリダヌスで
はくちょうにはデネブ
落ちてこないのは ことのベガ
冬のオリオンにリゲル
北極星を見つ ....
春は売りもの
なぜそれを春といったのだろう
ひさぐものを
春は買いもの
なぜそれを春といったのだろう
購いようがないものを
春は何者
答えてご覧きみ
贈りもの
落としもの ....
世界に風が吹いて
あなたが生まれた1日が
どこか知らないところへ運ばれてゆく
水没したカレンダー
燃やされた泣き声
どこを見渡しても
見たことのないような景色ばかりだった
....
かかと
かかとはかか、と、なのか
か、かと、なのか
かかと、水戸黄門笑いして
かかぁと、奥さんだかおっかさんだかと
いつも二人連れ
かぁかぁと、カラスが鳴く道
単花果と多花果と十 ....
風走る
まるで今を失うかのような
心配をして 風走る
真ん中に
穴のあいたような私のからだの
真ん中をびゅうと風走る
大地をゆさぶるようなこの風に
踏ん張りながら 一気に過去が蘇 ....
少し甘くて少し酸い
あなたを好きになった
あなたは少しだけ優しくて
時にまた、ほろ苦いけど
本当はとても甘いってことを知った
その甘さはどうしようもなく
{引用=
例え、偽りでもそれでい ....
日頃の不摂生で
年の瀬に熱を出し
病院で点滴をした三日目
今日、初めて気づいた
点滴を吊るした棒の台車に
歩きやすいよう
掴まる取っ手がついてたことに
昨日、僕は点 ....
もう
おしまいにしよっか なんて
言わなくてもいいことは
空へ 空へ
さみしさは
出来の悪いコピー機みたいに
あやふやなものが
伝達されない
寒いね
寒さだけが本物だ
....
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