主の居ない実家の風通しに行って
帰京する日の昼食は
親父が通いつめていたラーメン屋
生前
親父は帰省していた僕が帰京する日には
決まってこのラーメン屋で一緒に昼食を食べた
それだけ ....
猫がなくので
すぐ愛子にいくと
インターネットをやる気にもなれず
寝ころんで
磨いたサッシ戸から月を見て
浮世の面倒から逃避するのです
布団は薄い夏布団二枚と
毛布しかないので
電気毛 ....
かすかに上気した頬
鎖骨のくぼみに溜まった汗
息遣い。
柔らかく
膝にかかる軽い重みと
あけ放しの眼
・・ハンカチが小さすぎて、拭いてあげられない
タオルを用意できない わた ....
映写機がカタカタ鳴っている
僕の撮る写真が君は好きだという
街は白黒というよりも何かひとびとの
息吹をはらんだ色彩に染められている
街灯には設置された年がゴシック体で
刻印されているのだ ....
すごく鬱陶しそうに言われた。
「私たち疲れてるんだから、それぐらいしてよ」
だから鍋の中のシチューを温めた。
べつに、なんともおもわなかった。
ちょっとぬるかったかな、とか意識の遠くの ....
夢 いかがですか
どんな夢でもお好みのままに
夢 いかがですか あなたに夢売ります
僕のポケットにあふれるぐらいに
夢がたくさん入ってる
あの日 君の心から奪った
夢も押し込まれている ....
いくら口にしても、なかなか伝わらないから。
君にキスをしよう。
僕の溢れる想いを、注ぎ込もう。
きっと、いつもと違う気がするから。
わたしが今まで付き合ってきた人、ひと
みんなやさしい人だった
だからわたしはいつも
好きなタイプを訊かれると
「優しい人」と答える
きみはとても意地悪です
わたしの手が冷たいと ....
うそつきなこどもだった
帰り道
鍵っ子だったわたしは
ひとりっきりの家に帰るのが
さみしくて、さみしくて
帰ろうとするMをひきとめようと
こう言ったのだった ....
ふう、と、ふきかけると
ミクロの
白い波紋が
おきて
瓶詰めの私が
不思議の国のアリスよろしく
昼下がりを
漂流する
眉間の
谷を
落下して
五月雨は
中日和
溺 ....
液体が積もる町に埋まる僕
僕の上に座る冬
どうしても居心地がよくってずっといる
冬がみどりだなんて想像もしなかった意外と大きいってことも
あなたが降りてくれないから僕はこの青臭い液体を ....
8mmフィルムに映し出された青い空を
精液で汚して
町の中をまわる電車に
逃げ込みました
逃げ込んだ先は年老いた少年の
末期でした
野良犬は小便を垂らして
猫たちは決して譲らず
許 ....
ーーー高橋雅人のコンサートによせてーーー
その音は数千年の嘆き
応えるもののない荒野で
干しあげた声
その音は数千年の別れを
吹きぬけてきた風の色
鈍色のアジアの白玉 ....
ずっと待ち焦がれていたの
その手を
あなたのその手を
あなたに愛撫されるように
夜のシーツに包まってわたしを宥めた
あなたをずっと待っていたのに
あなたの指がわたしに触れ ....
私の背中に包丁を入れてください
あーそこそこ
丁度かゆかったんです
そのまま まっぷたつに
お願いします
キャベツというのは
幾重にも丸まって
ドカンといるでしょ?
自分が大きくな ....
フレル 震えるそこに フレル
いつまでも降り止まない雪は
ついに私の心にまで侵食する
どろどろになっている私の心の中に
冷たい温度のそれはしんしんとつもる
フレル 凍るそこに フレル ....
昔よく聴いたCDをかけてみた
当時つき合っていた女を思い出していた
精確にいうと
つき合うまえの胸騒ぎを思い出していた
その女にわるかったよなと謝ってみた
今でもいちばん ....
人生は時の缶詰みたい
冬の午後に眠りから醒めてそう思った
左手が痺れてる
私の腕は男の腕に絡まっていて
わたしはそれを乱暴に解く
男は寝ている
ああ痺れた腕がうっと ....
靄を抜けて
トンネルをくぐっては
枯れ山に光
夢の残滓に朝の黄昏れ
ひとはいつ
なにを始めるのだろう
ひとはいま
なにを始めたのだろう
靄を抜け ....
ただ存在を
受け入れてもらいたいだけなのに
何故それさえも拒むのですか?
妄想をやさしくふくらませて
勝手にせつなくなろうとした
なにかを突破しようとした
きみの一言一句を推理する
ぼくはひとりの探偵だった
欲望に
肯定的な推理だけをした ....
暗闇のつくりかたはおしえてくれなかった、調剤を違えたことで淡くにじむ夜に、わたしたちの薄い網膜は死にかけたダイオードのようにうつくしく墜落していく、埃を纏ったディスプレイの熱を、いくつ ....
あの時、卒業し損ねた僕は。
いつまでも、いつまでも。
同じ空を見上げて、同じ空気を吸っていた。
巡り巡る世界は、止まることなく。
ついこの間、新しい年を迎えた。
結局、僕 ....
(嘘っぱちさ)
どうしてこんなにも世界そのものが
深刻さを
どこかに放り投げてしまったのか
深刻な問題はもっと
根深く地中に張り巡らされて育っている
というのに
これはなにかの策略か
....
「おじさん、競艇のどこが楽しいんですか?」
「知るかよ」
(どうして目を伏せるの
私のリリィ
どうして泣いていたの
私のリリィ
ガラスが曇ってキラキラ綺麗だよ)
(どうして立ち止まるの
私のリリィ
なぜ描かないの
可愛いリリ ....
あおいよ
全身で戦った
きみ
守られたいけど
守るのもいいなと思う
守るために戦うよ
守られるのはお姫様
守るのは兵士
エイリアン2のリプリーみたく
エイリアンクイーンに ....
うごくと
あたっちゃう
にがいとげ ふゆのやま
すぐには
こえられない
わたしなんかに?
とんでもない
やさしさに
ぼたぼたする、
これは
もろさじゃない、よわさじゃない
....
寒すぎると心が痛む
一人でいると涙腺がゆるむ
みんなでいると息がつまる
やっぱり私は わがままなんだろう
右から生えてる草をちぎって
左の川へ投げ捨てる
自然に命があるってことも
知 ....
生きづらい。
なんて言っちゃって。
一体何人の若者がそう心の中で呟き、世界を諦めるのか。
壊れたフリしたパンクお兄ちゃん。
愛よりお金の美女達。
何の権利で拘束されるのか。
刺 ....
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