観覧車にのって 赤い空を見つめながら
貴方が『すきだ』といってくれただけで
なぜだか無性に 泣きたくなった
ああ このまま地上につかなければ
ずっとずっと 幸せなのに
きみに『しあわせ』だといってもらいたくて
ぼくはいっしょうけんめいはたらいた
鍵を下ろした扉の前で
不安は芽吹く
膝の裏から
鳥の声を聞いている
まだ鳥の声を聞いている
猛禽類の雄々しさと
水鳥達の優雅さは
月食の前に佇んだ
食われるものが光ではなく
月そ ....
ひかりが冬の風をほどいていた
物かげをみつめながら
たばこの灰を風にながしていた
ふくらはぎには陽があたっている
車にもどることにした
後輪の日なたに雀が
ちょうど ....
細いラインの
その奥が
何故だか
無性に気にかかる
穿いてないより
気にかかる
凡そ分かっているはずなのに
そんなに違いはないはずなのに
そっと隠してい ....
黒にしかなれない
夜もカラスも僕のパソコンも
そうするしかなかったんだ
世界は残酷で酷くもどかしい
何もやらない
ちがう
何もできない
明日には変われることを ....
冥王星は遠いし
最果てはもっと遠いし
飛行機は怖いし
人殺しはもっと怖いし
自分は馬鹿だし
隣人はもっと馬鹿だし
結局だれかに支えられたかったわたしの人生と
異世界の哲学に恋 ....
砂漠で馬に乗るのは無謀だからやめよう
俺の抱負は無残にも潮騒に打ち消されて
柔らかくていい匂いの貴方には届かない
砂漠で馬に乗りに行った貴方のことは
俺はもう一生涯忘れ得ぬ後悔になるだろうと
....
俺の名前はジェニファーだ
昭和の男をなめるんじゃねえ
うさぎを七羽ほど飼育している
図書館司書の女性と交際したい
図書館司書の女性と交際したい
図書館司書の女性と交際したい
誰かそういう人 ....
庭に咲く
一輪の
紅い花
見ていると
笑っているようだ
人の
優しい
笑顔のようだ
誇らしく
きれいに
咲いている
紅い花を
誰かの
部屋の片隅に
そっと
....
誰もいない
冬の海辺に
かもめが
飛んでいる
えさを
必死で
さがしているよ
かもめが
休んでいる
みんなで
羽根を
休ませてるよ
何かを
思い出したかのよう ....
子供のころに
見ていた
夕焼け空は
まるで
体ごと
つつんでくれる
母親の手の
ぬくもりみたい
今日も
きれいな
夕焼け
あのころに見た
夕焼けのように
きれいだ ....
しずかにやんだ川を
木につるしてから出かける
まだわからずに
陶器の横顔
すれちがう人を
飲み干した
だけの流れ
持てやしないまま
垂れおちるときの膨らみ
あらわれた褐色に
もう私 ....
うしろの青銅人間。やわらかい喪服の沈香。崩落と流氷、ぬいだ後の膜、爪に凭れる泡と土もすみやかに認知している、間延び。靭帯。香は甘くなり照らす、廃棄物としての玉足の回路。事象が帽子を投げたところから針の ....
メラメラムラムラモヤモヤ
きみにまた会いたくなった
ゆらゆらぽわぽわとくんとくん
きみにまた会いたくなった
それはゆっくりと僕の中に根をはり
そしていつの間にか大きく ....
夜の淵からわたしがこぼれ
わたしの淵から夜がこぼれる
固いビスケットを菩提樹の
お茶に浸して深深と雪
積もる声もことばもあるし
誰からも等しく遠ざかれば
せわしなく人の世に生きていたこ ....
ぼくは少年のころ
特別な存在だった
月光が家の前の袋小路を照らすころに
宇宙から迎えの使者がくるはずだった
トイレの中の窓がまぶしく光る夜
ぼくは何事かと小窓をあける
袋小路に円筒の光 ....
考え込みすぎてキャパシティオーバーな頭
芸能人の名前がすぐに思い出せなくなってさ
英単語も右耳から左耳へ抜け落ちる
言葉も靄にかかったみたいで
論理的じゃないのは理解ってるつもり
悩みも ....
地図は
本当は燃えない
灰になることがない
もっともっと広く
鳥になって
俯瞰しろ
宇宙の鳥にでも
なればいいんだ
ちくしょう
地図は焼け消えない
どこまでもそれは存在して
脅か ....
頼るだけの愛は、脆い
だから
愛をいそがないで
あなただけが頼りだった。今はもう、私の老いた手は土を掘ることしかできない。かつて嗅いだあなたの匂いにもまして、この土が私をむせかえらせるのなら、あなただけが頼りだったあの年月は、今はもう、太陽のように ....
ひとつの僕だ
声の自分を
言葉には見つめさせられた 寂しさが
寂しさの 声にあふれた
僕を立っているのだ
ここに 孤独として立っているので
景色としては 終わっている
ひとは
好きと気づいたとき
不思議にも
何の抵抗も感じない
ひとは
嫌いと気づくとき
残酷にも
何の躊躇いも感じない
己が血潮に身を委ね
驚くほど素直に
それを享受する ....
毎晩電話を切る前にあなたは
愛してるよ、と必ず言う
それは日課のような響きで
外国の映画で俳優さんが発音する
アイラブユー、のようなスィートな感じはなく
なぜ毎晩決まって言うのだろう、と私は ....
拝啓 リョウタロウ君
ぼくは君の立つ位置を知らない
君の電話番号も 住所も 風向きも
君は 積もった雪をかきながら
眼下に広がる田園に額の汗を拭い
そしてゆっくりと
倒れていったという
....
例年通り僕の誕生日は雨だった
街の所々から音泉が湧き出ていた
それは素晴らしい日々の幕開けだろう
それ以外は考えられなかった
なんなんだろう
この不思議な気持は
プ ....
いき・いき・息をする
いきている、
それはとうといものだって
胎児だって知っている
重金属のスプーンで
カキだされたこどもたち
かれらの蚯蚓のような
ちいさなゆびとゆびに
クレヨン ....
突き刺す様に迫る
新月の闇に呑まれ
永遠を誓った枕話
コイン全て委ねた
一夜のギャンブル
ふたりの愛情物語
達成感先取り
劣等感置いてきぼり
いつの間にか前へ
ワープするためのパスワード
つらいと書いてからい
スパイスは今
終わり甘けりゃ万事OK!
渋さが分かれ ....
八王子市がやって来て卵割りの芸を見せてくれた
節子が死んでもう五カ月になるのか
節子の好きだった清元はもう見に行きたくない
八王子市は俺のそんな心の中を知る由も無く、卵割りをぽつねんと続けて居る ....
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