羊飼いが恋する
花売りの少女に
警官がピストルと花束を
同時に突き付けている
そこに偶然、居合わせてしまった
いつも大口を叩いてばかりの
女主人の大口はさらに大口を開き、ポカン。
ド ....
「滴るものはなに
あなたのために
わたしのために」
自らの根を知らない
風に散ったひとひらの木の葉
蝸牛の螺旋におちた
その銀河のかたち
ソーダ水にお月 ....
ちいさな岬に立っていたんだ
風が吹けば混ざってしまいそうな空と海
飛ぶのに翼なんていらないと
飛びもせずにうそぶいて
それで死んだってかまわないと
あなたを侮辱した
....
水のような想いを
胸に南に向かう
ショートケィキの上の苺
シロップで艶めく意味も
葉巻の煙に消えた
滴るものは血液
リストバンドで
拭うものは蔑視
長くて長い
マカ ....
何に夕暮れ
疲れていた
僕の影もそこに伸びていたような気もする午後が世界を立った
疲れていたら
疲れていた
疲れた
疲れた
そんな気がした
僕がパリ ....
本で窒息しそうな部屋に埋もれた
ハーレーダヴィッドソンなのね
あなたを深く抱きしめていると
吸収しやすいゼリーに溶かして
わたしの中に納めたくなる
それは所謂グレートマザーの ....
生き残るということばが
あまりにも鮮やかに映りすぎている
この社会のサバイバルは わたしの中のサバイバルだ
誰かが死んでいくたびに わたしは少しずつ削られていく
削られていくたびにたく ....
掌から零れていく
砂は一粒の記憶
思い出せば
波に洗われて
二度と現われない
小さな墓石
寄せては返す波が
足跡を消していく
やがて僕らは
指と指の隙間だけを残し
いつ ....
エアコンが故障した
だから二階のフロアは
午前の薄いひかりに冷えていた
メーカーに調べてもらうと
コンプレッサがいかれてしまっていた
灯油ストーブをレンタルして
寒 ....
何も考えずただ歩んでた日々も
いつかきっと来ると夢見てた明日も
いつもそっと思い出してた昨日も
誰かが泣き叫んで後悔しても
僕がいくら大切に想っていても
止まらない
....
ペットショップでは雌のゴールデンレトリバーが卵を割って
実においしい卵焼きを作って人々にふるまって居た
兄さんもどうか一つ食べておくんなまし
こう寒いと体が縮こまってしょうがないねえ
と、レト ....
言葉たらずとは
なんの例え話なのだろう
言葉を見つめている
言葉もこっちを見つめている
言葉たらずの愛
目的や嗜好やタイミング
そんなのが合わない
合わない気 ....
道に迷ってしまって
立ち止まったら怒られた
後ろの人に迷惑だから
立ち止まってはいけないと言われた
歩き始める
どこへゆくのか どこへ続いてるのか
わからないままに
見たことも無 ....
『あらゆる失敗の唯一にして、最大の原因は〜あきらめ〜である』
と言われます。
失敗は繰り返されるものです。
繰り返される失敗に…意欲が減退するのは〜自然の心の想いでしょう。
それは ....
その日の朝は
前日から降った雪で
この地域には珍しく
一面雪に覆われていた
黒い屋根
緑の松の葉
赤い車
全部白に塗られた世界は
白黒テレビのような
懐かし ....
百合の皮をめくりたいという人がいて
道の真ん中で手をゆらしている
まっくらなのだ
まっくらなのだ
薄皮一枚
光の場所
あん人
あん人の
ところにいくだ
と
唱え ....
佐鳴湖公園を散歩する
背の高い街路樹がカーブを描く
一点透視で並んでいく
それは、メタセコイヤ
杉科の樹で化石にもなるほど昔から、
変わらぬ形をしているのだという
背は、20mほどになろう
何十本 ....
なんて気持ち良いんだろう
長湯につかって
居眠り
足を伸ばして
よく泡立ててから
シャンプー
よく泡立ててから
体を洗う
よく泡立ててから
顔を洗う。
擦って洗うと
乾燥 ....
潮がみちる日
海が川を押しかえす
汚れた水をながさないで
ビニール袋やペットボトルをながさないで
こんなゴミをうけとる義理はないの
はるか沖で
海はいかりをつのらせた
アデリーペンギ ....
冬のあたたかな陽射しに気づいて
ふと顔をあげたとき
たまたま貴方と眼が合った
その時、貴方は何も言わなかったけれど
私にはすぐ貴方が言いたいことが分かった
私たちはひと言も言葉を ....
何もないように見えるけれど、全部僕は知っているのだ
頭空っぽでもいいよ
僕は何も考えてないもの
考えなくてもわかるのさ
何かあるように見えるけれど、それは実存ではないよ
....
舌の根が乾かぬうちに、駅
年を取った男の人が
魚の燻製や塩漬けのようなものを
車の荷台に積んでいる
濁った金属製の手すり
この街で指紋のいくつかは
言葉と同じ程度の意味を持つ
つま ....
ちぇっ!
右肩に強い衝撃を感じたと思ったら
見知らぬ男のひとの舌打ちが耳奥にまで突き刺さる
ちぇって言われてもね
いつもと変わらぬおっちょこちょいだから
うっかり階段踏み外して捻 ....
のぐら ろぐま 世界を掬って
耳へ切って 無が流れたわ
はらうはずもない にがおえうえ
ぶろうずもって両眼あずけて
天は白だと思って
息吹きかける むねいっぱいの色地へ
ゆがけ ....
いまいきていることに不安をかかえ
ねぼけている私は青のことを死だと放った
膝を折り曲げるまぼろしは
肉もないからだを守っていた
貴様になにができる 波うつ できる
ななめひとつしかな ....
記憶に散らばりそうな 憂鬱の今
泡沫泳ぐ仰ぐすら
血で飛び出る真っ暗な暇
何を言っているかわからない 何をいっているかわからない
もうすぐ色に染まる空
高いところからおちるおら
た ....
心臓の音がすき。
けれど
心臓の音を聴くのはきらい。
脈を打つ音を聴くのもきらい。
ふとした瞬間に
その音が聴こえてきて
とても不安にある。
だって、止まってしまったのがわかって ....
自滅の感覚は本当は至極静かにやってくる
個性ってもんは柔軟だが時には堅牢な檻のようで
首吊り縄がゆっくりと頸動脈を絞めてくるような息苦しさは
俺である限り永遠不変の出来事な ....
『寒いね』
『うん、寒い』
あの頃は、たったそれだけで
笑いあえたのに
たとえばあの人の
まい朝 わたしをよぶ声が好きで
たとえばあの人の
わたしのあたまの上をかきまわす 人さしゆびが好きで
たとえばあの人の
わたしをのぞきこむ あの瞳が好き ....
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