鼻の曲がった顔や
頭から花の咲いた顔や
横並びに展示された様々な顔達は
新時代のモヤイ像
小さいギャラリーにふらりと
立ち寄った僕を、和ませる
{ルビ硝子=ガラス}の石の ....
暗いことばっか言ってるから
お前は暗いんだって
あんたは言うけど
それならなんであんたは
さみしがってんの?
日の当たらない場所を陣取って
背中丸めてうじうじしてる
思うだけでう ....
あなたの筋肉の
そのひとつひとつと
それらの集合体としての成り立ちを
愛し
愛して
まったく貴女は
貴女というひとは
男の
夢の
何たるかを
わかっていないのだ
だからいつ ....
左肩を左壁に押しつけて
くたばってしまえ
打ち寄せて来いと
うたいつづけているのだ
左肩の血で壁に絵を
描いているのだ
猫のように餅のように
鳴いているのだ
....
誰も連れていってはくれない
共に歩いてもひとりになる
着く場所は
無いほどに遠い
てまりうた 狭窄
てまりうた 混濁
虹に刺され
四散する曇
花 ....
ぼくらはリレーする
きれいごと
というバトンを継いで
ゴールのないトラックを
ぼくらはリレーする
ぼくらは時間に負けてゆく
バトンには実体がなくなってゆく
....
暖かい国の女が
危ない刃物を研いでいる
背丈ほどの菱形を
地べたに置いた砥石に擦り付けている
磨き上げた刃物を
壁に立て掛けて
一メートル半離れて眺める
蛇のような模様
背中を照ら ....
疲れすぎると
悲観的になってしまう。
全てが良い方向へ向かっている
心配する事はない。
頑張れペポ!
とつぶやいてみる。
神様!助けてと言っても
助けてはくれない。
自らを助く ....
蒼々とした、その
果てしない眺めを
首を長くして
首を痛めても
濁りの混ざった瞳には
どれだけ経っても
待ち焦がれたものだろう
息詰まる部屋では
窓硝子は思ったより透明 ....
どろどろになったり
ぐしゃぐしゃになったりすれば
いいんじゃないかな
甘ったれたキモチにピリオドうちたい
それって 死ぬことじゃないよ
それって あきらめることじゃないよ
なにも言わな ....
砂時計の砂が落ちていく
のをあなたは見つめている
すべての砂が落ちてしまうと
黙って逆さまにする
一日がその果てしない繰り返し
あなたにとって時間の単位とは
どこまでも続く ....
ドは
「もうどうでもいいんだけどねえ、実際。」のド
レは
レンホウ昔オッパイに泡つけてたのレ
ミは
ミョウガのミョ
ファは
ファッキンプレジデント!のファ
そ〜こはダメ ....
辿り着かなければならないところがある
険しい道だけど
辿り着かなければならないところがある
人を待たせている
幾つもの岩山を登り
幾つもの深い谷を渡って
....
わたしは
水色のコートをまとう
これは あなた
ぼくは きみの毛布
....
手にしたその強大な力にも あなたは霞まなかった
宝石は輝きを失うことなく 銀河の中心の玉座であり続けた
あなたは折れない樹木 私たちの天幕
あなたの園で雌鹿は戯れ あなたの草を食むけれど
....
誰のために
揺れる夜に
囁く
呼応している
思いたいのは
夜があまりにも深く
草木にすら見届けられることのない
場所に
いる
....
ゆっくり ゆっくり
東の空から姿を現した太陽が
水平線を温めていく
海はやがて青さを取り戻し
乾ききらない朝露を風がさらっていった
---
海鳥が鳴いている
合図と呼び声の 両の ....
受精を告げる鳥が啼かなくなったとき、朝が訪れなくなった。近いうちに頭が痛くなるだろう。血管が拡がって炎症が起こり、締めつける。腸がび爛するほどに募る思いでも受け入れてもらえないものは受け入れてもらえな ....
からん、と通る 落ちる
瓶の口の正円 艶やかな曲線の裸体を抜けて
からん、と{ルビ生=な}る
手足の生えた魂のような両手をひろげて
隙間なく横たわる 底
から見える瓶の口の正円
の正体は ....
連続するシグナルが流れ込み
激しく流れ込み
とりとめのない水圧に
胸を押される
匂いのない夕暮れが満ち
眼球の裏側に満ち
屹立する剥製のように
赤光を反射させる
{引用=
僕 ....
茶をのみて
戸外に目をむけ
茶をのむ
ずーとそうしていた
何もせぬ老人
であった私
冬枯れの庭の
しおれた花を見て
豊かな色であった
このささやかな花園の ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。
ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
この土地にくらして/わたしは深く息をする
なびかない風の日も/灰色の冬もあった
草の使命とはなんだろう/道の記憶はどこだろう
この土地にくらして/わたしの炎がはし ....
レッドウッドの梢のさき
木漏れ日は森閑のゆらめき
私のなかで…落ちていきました
小さな音がかえってきては、
だからか、そこに声を聞いた気がしたのです
のどの奥でわ ....
普段見ない雑誌を読んで
髪の毛の毛先を切り揃え
真新しい僕になったなら
貴方は振り向いてくれるの?
夜明け前 硝子の空
紺碧に滲んだ白光
壊れかけのヘッドフォン
突き刺したらラジオD ....
モナリザは
あらゆる角度から
私たちを見ていた
美術の時間
絵の上手下手に関わらず
私たちが絵を書いてるその時も
わけへだてなく
等しい目で
廃校になった校舎の
....
我らは数珠を繋ぐように
今日まで生き存えた
なぜならば我らはヤンバルに抱かれていた
ヤンバルクイナの啼く夜
我らの未来は
明るくはないが消えはしない
なぜならば我らはヤンバルに抱かれて ....
垂乳根の母の 子の名を呼ぶ声
いとあわれな夕焼け
げにはかなきこの世に
鳥舞い花は咲く
風散り海は啼く
垂乳根の父の {ルビ娘=こ}を求むる声
明け暮れて日をあげず
ちはやぶる神のよ ....
書き溜めた言葉の中に
幾つかの嘘が入り組めば
新しい事実だって生まれてしまう
世の中の営みから外れた
秘密基地は居心地が良すぎて
明日は今日の事
明日も今日の、と
それは私だ ....
世界の危機に
ある現存在が外挿された
没入ではない
外挿だ
彼の被投的企投性は
こちら側の世界にはない
帝国が終滅する
帝国が生成する
彼はその
新帝 ....
3460 3461 3462 3463 3464 3465 3466 3467 3468 3469 3470 3471 3472 3473 3474 3475 3476 3477 3478 3479 3480 3481 3482 3483 3484 3485 3486 3487 3488 3489 3490 3491 3492 3493 3494 3495 3496 3497 3498 3499 3500
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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