真っ青な空
ぽっかりと浮かぶ白い雲
この景色を
切り取って折りたたんで
紙飛行機にして
あなたに送りたい
少しだけの
メッセージを添えて
「ありがとう」
肌さむいが水をふくんだ夜だった
水のぶんさむさは何処かぬるかった
ことしさいごの年始の会合のあと
熱気にすこし汗ばんだからだに
夜は心地よくてなにか昔を思い出させた
どん ....
猿が
ウキウキ ウッキッキのキ
と鳴いたので
私もいっそ猿になりました
畑の野菜をおばあさんがひとりで作ったが
嫁も孫も食べやしないから畑にどっさりこ
猿が
ウキウキ ウッキッキ ....
生まれた命のかずだけ
追憶はある
みんな誰かしらの
何かしらの追憶なのだ
この夜も、あの朝も
昼間もあったか、夕暮れもあったか
七千年まえのナイルの少年の
....
悪意が隅々まで根を張り
陰気な葉が鬱蒼と絡み合い
地べたを這う
どこにでもある雑草
クローバー
なのに君はこんな俺から
幸運の四葉を探す気でいる
ひたいに汗して一生懸命
幸せすぎるから ....
真っ赤な炎に焼かれて
小さな体がさらに小さく
ただの真っ白な骨になった
小さな 小さな
わずかばかりの骨を拾い上げる
小さくて真っ白な頭蓋骨
穏やかな日々が
一瞬の煌きのように脳 ....
アロエを
買いにいくの
わたしは、はだしで。
はだしのあしが、こたつから
(ぬっ)と、でる。
はだしのあしが、まだ
ぬくもりを内包しながら
みえない湯気を立ち昇らせながら
いっそう ....
少年、
顔を上げろ、少年
そして歩け、前へ前へ
下を向くな、少年
何があっても、しゃんと前を見るんだ
前を見れば、泥を掴む事はないんだ
そして、一歩踏み出せ
走れ、少年
お ....
月のひかりは
黄金めいて降りそそぐ
それは
太陽なくして
成り立たないことだけれど
うそぶき加減が身に優しくて
わたしはつかのま
あしたの重みを
脱ぎ捨てる
思え ....
首のつけね
吸い込んだ
くうきに
想像する
わたしは
かすみのかかった記憶に
繋げたがってる
かみさま
、あなたの
なまえをくちに含むのは
あんがいにも
たやすいこと
なの、か ....
一列の線を生身の地平線がひく
彼らの背後に太陽は沈みゆく
弧を描かぬ兵士達の垂直な銃剣
眠ったままの銃口は朱雲をうつす
悲しみにむかうあなた達よ
惚けてしまった私は胸の渦巻きを知らない
柱 ....
白く霧がかる水面を
小船でゆっくりたゆたってゆく
しんと静かだけれど
怖くはない
うっとりするくらい、穏やかだ
オレンジ色の光は頭上
霧の中にぼんやり丸い
わたしは小船の縁に ....
夜明け前
ねこぜのトルソはおののき続ける
亡き妻の過ぎた夢とregretにとらわれ
黒くなった実存へのノスタルジァにこだわる
そのシルエットの孤独に
起床後も
ねこぜのトルソはおの ....
伸ばした僕の腕
指先の数センチ先を
君の栗色の髪が通り過ぎていった。
「ねぇ、人って悲しみがなくても悲しみを探してしまうから、
ねぇ、私はこれから喜びがなくても喜びを ....
重く雲のたれこめた山脈(やまなみ)
一様に霧が立ち籠め、雑多な植物が生い茂り
山脈を覆い隠しながら、絶壁の海岸まで続き
一様にそれらが続く島並(しまなみ)
青い島の中央 ぱっくりと開いた裂 ....
おとうさん
そう呼ばせてください
あなたをおとうさんと呼んだ記憶がないのです
おとうさん
こっちをむいてください
あなたと視線をあわせて話したことがないのです
おとうさんの娘として ....
腹の肉 尻の肉
ぶよぶよと揺れる肉
だらりとたれる肉
肉はどんどん増殖し
私の心を包み込み
内臓を圧迫し
そしてついには
心臓をも締め上げる
そして私は
ただの肉の塊に成り果 ....
幸せってなんだろう
お金?
友達?
家庭?
仕事?
不幸ってなんだろう
病気?
借金?
偏見?
不仲?
そんな事どうでもいいじゃん!
美味しいものパクパク
スポーツして ....
節分間近ですよ
月面バニーガールズが支度を始めました
レタスの葉っぱ無言でしゃりしゃり海苔巻き
恵方巻きは今年も
地球を向いていただきましょう
桜前線のためのセキュリティは万全ですか ....
【Love Letter】
あなたを
あなたを
あなたをいつも愛していた。
あなたの
あなたの
あなたのすべてを ....
{引用=
青に蒼が重なり
空の行方 風の行方
降りしきる水晶
しろに白が重なり
雲の行方 水の行方
絹は舞いに舞い
追憶の衣ははためき
旅人は斜め
....
静かの海に来る前に、晴れの海に寄ったんだ
月の海、そうこの大きな穴ぼこ、クレーターは月の内部から湧き出してきた溶岩で覆われている
僕の銀色の船についている小さな窓からのぞいていると
ちょうど灰色 ....
逆巻く苦難は
魂のための隠喩だった
厳かに 激しく
しずけさをさえはらんで
それは流れだした
そしてそそいだ
魂の森へ 迷路のような闇へ
その大いなる深みにひそむ
人間の泉へ
....
今夜も電話を切る直前
キミが少し黙り込む
きっと良くないこと考えてる
ねぇ不安よりも孤独を選ぶなんて
お願いだから考えないで
その不安にはきっと愛という別名があるはず
真夜中微かな地震 ....
でもそれは、
あ、という言葉ともつぶやきとも知れない
といきするしろいすいじょうきの
連結に
わたしは路上をしゅぽしゅぽと
滑走する
屋根つもる
雪たちに挨拶する
敬礼をびしっとか ....
飽きたことを
飽きていることには確かめている 体は
思いが 飽きる
誰でもない 体に
思いだけをある 新しい 流したい
右手を上げれば
左手を上げる
右目を閉じれば
左目を閉じる
僕が笑えば
そいつも笑ってる
僕が泣けば
そいつも泣いている
つまり
僕はそいつで
そいつは僕で
....
手を何にしている
手は寂しさとしての手に ある
そんな手も 行く場所をなくして
手が手に形だった
今日も1日 肥溜めの中
に、浸かりきって
明日の我が身を考えながら
ぬかるんだ ドロ みたい
な、顔をしてるんです
社会ってなんだか
縦
に、
伸びて、いるようです
私は ....
七時には家に帰ると
公衆電話から連絡があったのに
まだ帰らない父と母
死にそうになって心配してる
僕を見て
祖母は何か知っているのに
おしえてくれない様子で
北上から ....
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