太陽の下で、町には向日葵が咲き乱れていた。
待望の赤ん坊は、女の子だった。
腕のなかに眠る小さな娘をみて
母親は待ち望んだ願いがついに叶えられたことを知った。
夫は、妻である母親を顧み ....
俯いている
苛立ちはこころを駆け
涙は机に下垂る
ー愛に育まれた女たちは
夜は眠る時間だと
知っているから
....
底辺まで下がっておいで
駆け抜ける前にさ
情熱はくすぶっている
くすぶるのも忘れている
悲しみは腐っていく
そりゃそうさ
もてあそびすぎた
だろ?
消えないで灯火
そうやって願っている
月はまだ見 ....
World Edge Rainbow
今まで溜め込んだ 数え切れない悲しみや絶望
全部集めたら たくさんの涙が流れたんだ
雨みたいに それは暗い夜に降り注いだ
朝になって 太陽が昇 ....
喧噪の夢がわたしを包む
喧噪は連鎖になりわたしをぐるぐる取り囲む
もはや出口はない
頭に白い注射器を射し込み連鎖を中和させる
軈て霧が訪れ眠りへと誘う
太陽が瞼を撫で
眠りから醒めても ....
髪の毛を切ってもらう
ばさり、ばさり、
あぁ、この人の芸術品になってゆく
ワタシ
きっと君は
まわりのいのちと深く関わり過ぎてしまうんだね
それはどうしようもない
どうしようもないことだけど
空に小鳥がさえずり
天は飽くまでも高く
雲は雄大にたなびく
大地は鬱蒼と ....
「正義はかならず悪に勝つ!」
今日も流れるヒーローの決めセリフ
でも「正義」って勝手に自分が正しいと思っているものでしょう?
「悪」っていわれてる人たちにも正しいと思って ....
「わぁ、このハムスターやすーい!」
「ねぇ、かってかってー」
ハムスターの命がたったこれっぽっち
人間の命は計り知れないのに
「そんなこと言ってたら、ペットなんて飼 ....
みんなの前では
いつも太陽の君だけど
雨でも曇りでも
時には空を切り裂く
稲妻でもいいんだよ?
僕らは雨上がりに
雲の切れ間から射す
光 ....
ちっちゃくたって
大空を
飛べるんだ
ひとりの心の器じゃ
受け止められない大きな愛も
みんなの心の器を寄せ合えば
きっと・・・
受け止められるよね?
きっとたくさんそそげるよね
瞬きの間に世界が反転したような疼き
ただ真っ白な洗面所にめり込むほど顔を落として
流れ落ちる水のうねりは熱意のない鎮魂歌のよう
午前6時の切断は排水溝に埋葬される
....
笑顔を魅せる希望の空
咲き並ぶひまわりの群れ
感謝の気持ちを表して
季節伝える
愛しさが弱さになった夜
涙でにじんだ手を握りしめ
鏡に映った自分に求める答え
....
鳥が惜し気もなく近づいてくるのは
私達の間に窓があるからだろう
だから私は捕まえて、檻に入れる
柵の隙間から指を差し伸べ
初めてその声を耳にする
それがなんて悲しかったこ ....
きらきら光るお塩の部屋で
ひろったバケツの底が底抜け
バケツに顔を突っ込んだまま
部屋を一周ぐるりとまわる
神さまは気まぐれに 私を包まれる
きらきら光るお塩の部屋で
ひろったバケ ....
ふたりはまるで
私をジャングルジムのように
登ってくる
猫がトンッと胸にくるように
あんなにスマートではないけれど
じわりじわりと登ってくる
目標はただひとつ
ふたりでわけっこ胸のな ....
葛城山の一言主神は
悪事(まがごと)も一言、善事(よごと)も一言
言い離(はな)つ
葛城山の一言主は
若建(わかたける)※1の
悪事(まがごと)一つ糾せなかった。
葛城のウカラ ....
{引用=
ひとつき
ほど前に買ったまま
カバンのポケット
いれっぱなしだった
甘ったるいイチゴの味は
ストロベリィ、と
呟けば
いっそう上顎にまとわりつく
今日、きみの町に帰 ....
もう、ずいぶんと長い間
きみの顔を見つめている
意識なんてしてなかったのに
気が付くと
きみは
僕の心に踏み込んでくる
鋭いナイフを突き付けて
これは愛?
呼んで ....
ぼくの膀胱は破裂した ― アァー
皮膚を一枚、一枚、めくれば
ぼくは透明になれるだろうか
空気のように透明で
軽やかな風になれるだろうか
もし空が割れて 真昼の破片が
降ってき ....
その壁に
額を打ち付け泣き叫ぶ狂人
夢をくれ
言葉をくれ
明日の変わりに昨日をくれ
したたり落ちる血が花を染める
その果実を喰らえば
望み通りの ....
こないだね
井の頭公園にいったんだ
息子をふたり
おんぶに抱っこで
ふいに草笛が聴こえてね
知らないメロディなのにさ
懐かしかったよ
きみと行った公園で
聴いたからかな
....
一人行くと 決めていた
闇夜に去ると 決めていた
頭上の月は 虚しくも
一人の影を 映し出す
あの日二人で 見上げてた
優しい光の ままの月
今の僕には それさえも
....
壁にはたくさんの時計が掛かっている。
それぞれが、ばらばらな時間をさしている。
しずかな部屋に、音だけが響く。
せわしなく動いているのもあれば、
今にも止まりそうなものもある。
それぞれ ....
{引用=
まどから顔を突き出すと
この静かな町に
雨が迫っていた
雨粒を抱え込んだ
雲のにおいがする
そのとおり、
空の向こう側に
雲の壁ができていた
雲は
群がって
....
なるべく中心から離れていないとだめだ
気づいたらこの世には内輪受けしか存在しなかった、
ただのファンでいるためにはあの世まで遠征しなくては、というふうに
なってはこまるのだ
そとがわからみ ....
きみはクレソンが苦手
愛は水道の蛇口からとめどなく溢れ
光はひらひらとソファの上に舞う
ぼくはもうなにも目にすることがなく
きみだけが世界の同義語として君臨する
せかいが死ぬことをぼくは ....
きっと
どの道を選んでいたって
正解でも不正解でも
なかったんだよね
それぞれに
未来はあった
僕が選んだ、道の先
″今″
それが答えに ....
心が湯舟に浸かったまま
出たくないというものだから
仕方なく 置いてきてはみたものの
脳みそだけでは 少し 足りない
誰かの期待に応える言葉が
今は筋肉痛だから
口にする度 ....
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