前職を辞めた理由はって面接で問われてもねえ
誰もが正直に答えられるのだろうか
いやらしい上司にセクハラされたからとか
お局様に村八分されましたとか
かくかくしかじかで辞めましたなんて言える ....
僕は君が裸になるのを待っている
君の背中にあるチャックを下ろすのを待っている
僕は君が笑うのを待っている
君が愛想笑いではなく心の底から笑うのを待っている
僕は君が僕を好きになるの ....
ワイパーを動かすとフロントガラスに
茶色い泥まじりの水滴
風が吹きつづけた後の生あたたかい雨粒
ちょっともの憂くも
塵を洗い流してくれるだろう思いながら
12月の雨のこと ....
くさぐさの名は
ただお前の口元へ
収斂するしもべ
――極彩色の踏み場から
人はなんと多くの夢を見る
椅子の上に瞳は
氷の壁のように
置かれていた
向かいの椅子に座っていた烏のような女が
少女に声をかけると
置かれていた氷は溶けた
まるで氷ではなかったかのように
烏の烏らしい声は ....
「でもこのままじゃ老人の情緒は破壊され……」
シュルレアリストは衒学じみた微笑の編み目に沿って
互いに赤い精子を投げつけあうのだ
僕は今でも、優しすぎるくらい柔らかい体液を信じて
陶器でで ....
雨はもうやんでいるのだろうか
プリントアウトしたA4の資料をユキオは読みはじめていた
青灰いろの夕方はユキオが窓に目をやるたびに黒く染まっていった
自分の思考以外なにも聴こえなくなっていた
....
寒の戻りの晩春の
西高東低の風は
足元に散るクワの枯れ葉を
へその高さに舞い上げて
ローン・ウルフを気取るぼくの
たるんだ下腹さえも
その隔てのない包容力で
寒気のまにまに漂わせた
....
川の底
真鍮の石
浮き立つ
絵空事
ガラクタ
淡い眼
鯰の溜め息
心の愛撫
力無き感触が
手の内にある
ギュッと握りしめて
今日も歩く
心がいっぱいいっぱいな時に…
心に隙間を見つけるには〜
自分が…
心の中に居ては…
その隙間を見つけることはできないでしょう。
心の隙間とは〜
自分が逃げ込むところではな ....
横断歩道で飛び跳ねていたら
ユーウツに
アタマシバカレタ
歩道橋の上から
唾を垂らせば
いかめしい車達の頭に
反旗の鉄槌が下る
もうそろそろ青虫がサナギに成る時間だ
春のワ ....
寂しき頂に独り立ち
声を張り上げて叫んでみる
遠くの峰々にこだまし
幾重にも重なり広がり消え入る
我の腹にも同じ広がりを
深き所まで続け消え入る
汚れた ....
裸眼視力 0.1なし
コンタクトをやめてから
度の厚いメガネは
常に手放せずにいた
けど
この頃
ぼーっとした裸眼が気持ちいい
慣れた自分の家
裸眼でもつまずくくらいだ ....
何気なく続けてた趣味の一つは
晴れ間から降り出す恵みの雨に変わって
おざなりな仕草も気付いた時には才能へと姿を変えていて
また知らない人の心にオアシス与える
空色に染まる澄んだ ....
{引用=
眠っているあなたに ささやきかける
海峡の海鳴りがきっと
霧のような不確かな、消え入りそうな言葉を運んでくる
小さな螺旋の都に吸い込まれるように
淵をなくした深淵へと
言葉な ....
叫びだろう
耳を塞ぎたくなるほどの
{ルビ詩=うた}だろう
目を背けたくなるほどの
曇天にわかに掻き乱れ崩れ落ちる様まるであざなえる縄のごとし
一度濁ればさりとてそれはまた再び来る世の乱れ
踏絵差し出すその腕切り落とす我が刃、微塵に散り果て
来たれども来たれどもこの道指し示す針 ....
ほのかに帯びる熱にうかされ、紅らんだ肌の火照り鎮め
理性の届かぬ翻弄の垣根越え剥ぎ取る、姿のない子供じみた戯れの跡
衝動、かすかにほのめかす束縛の絆
融け出す理知の顔はぬかるんだ水となって溢れ出 ....
{引用=
1
まるで
宴のような
色あせた果実
慕情だけが
途切れがちに
遠くから叫ぶ
2
なまじ
与えられた喜びと苦痛に
絡められて
何も出来ない ....
月の光がやさしく降りそそぐ夜明け前
星のカケラのように
ぼた雪ふたつ みっつ
急な斜面の屋根の上
ひとつ転がり
ふたつ弾んで
みっつ溶けて泡になる
月の光に吸い込まれ
色を音を時さ ....
生きている
記念が欲しい
一枚の写真になったり
愛しあったり
つまらないことで口論したり
仲直りしたり
記念のためなら
死んでもいい
綺麗にくびれた
腰が膨ら ....
「許してやれ」
その声に振り向いたとき
体が溶け始めた
「誰を? 何を?」
その声に問いかけたら
自分が溢れ出し
全てが流れ去った
「許してやれ」
再び響くその声は
天からのよう ....
いま僕が噛んでいるガムの味を君に伝えようとしても、到底無理なこと。
伝えよう、伝えようとしているうちに味がなくなってしまう。
吐き出すところも似てる。
消化に悪いところも。
チョコと一緒に ....
夕焼けには感動しないとだめですか?
海にも菜の花にも、アニメの最終回にも
あいにく僕の言葉は文字化けばかりで
昨日よりいっそう殺風景な部屋にいます
虹は一度も作ったことがないので
何が神 ....
孫悟空のような薬指を持った、あしなが紳士がこういう。
゛せめて君こそは天竺へ行け゛と。
しかし三蔵さえも掌の上で。
不幸なふり
てんがいこどく、を高いとこに飾って
感じるふり
雑誌のうけうり、あなたこれ知らないでしょ
犯人のふり
僕のせい、と言わせて、迷惑な部外者
詩人のふり
....
地球が半分になっても
離れ離れにならないように
もっと
寄り添っていよう
世界が半分になっても
神さまを作らなくていいように
つよい
あなたの名前を知ろう
....
世界中を
母親にしない
日本語の 形態に
巻かれていた 中学生の頃
思いこみにできない
鉄板を 抱きしめていた
余裕がした 深夜放送に
飛び込んだものは
アイドルたちだろうと
....
母が遠くに
見える 鉄橋のところは
少しゴムの焼けた
匂いが漂う 今日も
友達だろうかと
歩く 公園を流れる
風に 海が
遠くに見えてきた
人もなく 音楽すらなかった
時を 歩い ....
砂漠に花は咲かない
僕は細い筆を拾い
砂を手のひらに広げ
怠惰な脂で溶き
いつか憧れたレンガの壁に
初めての嘘を描く
3400 3401 3402 3403 3404 3405 3406 3407 3408 3409 3410 3411 3412 3413 3414 3415 3416 3417 3418 3419 3420 3421 3422 3423 3424 3425 3426 3427 3428 3429 3430 3431 3432 3433 3434 3435 3436 3437 3438 3439 3440
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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