こうして休日のベランダに佇み
干された布団と並びながら
{ルビ麗=うら}らかな春の日射しを浴びていると
日頃、誰かを憎みそうな闇の心を
布団と一緒に、殺菌してほしいと思う。
このクロワッサンおいしい
出来立てのお家の匂いだね
口に入れるとシャリシャリ
前歯でもちもち言ってる
ぼく喋ってる
紅茶も砂糖とか いらんよ
触るとお茶と同じ色で
焚き火のよ ....
甘い香り なめらかな肩の 赤く熟れたキスマーク 白いマネキンの金色の髪の毛が 蜂蜜のようにとろとろ 光に触れたり 離れたりしている / 指先であそぶ 涙は真珠のようにうつくしい あなたは傷ついても悲し ....
熱の照度ばかりが
思い出せる夢のような
ひとかけらの流れ
僕は芋虫を
君は蝶々を
思い思いに
這わしたり跳ばしたり
白い砂浜に
もっと白い飛 ....
誰にも聞こえない小さな声がする
誰にも見えない僕の隣にいるはずの声
どんなに騒がしい場所でも僕にだけ聞こえる声
どんなに静かな場所でも僕にだけ見える声
声は僕の中の小さな不安に話し掛ける
....
平明な
言葉で
書くことに
勤めてみよう
※
さらさらと
あほらしいことを
書いてみよう
※
見る人が見れば
笑うようなものを
書いてみよう
※
コー ....
{引用=
声高に
きみに言おうか
あいしてるって
それからすごく、痛いんだって
夢の底ではいつも誰かがわらっていた
ふつり、と水泡がわたしの口から漏れていくのだけれども
ここから ....
61
窓口で明日のことを聞く
明後日のことはわからないと言う
犬の尻尾を握ったまま
数日が過ぎた
公印の刷り込まれた
きれいな色の証明書が届く
....
書く
泳ぐ
消す
打つ
飛ぶ
読む
走る
思う
有る
死ぬ
蹴る
射る
居る
着る
似る
干る
見る
強いる
悔いる
起きる
過ぎる
恥じる
落ちる
帯び ....
かぶとむし
という言葉が、「こんにちは」の意味で使われるようになる世界は、
おそらく地球最後の日まで到来しないが、
宇宙が何度も生成と消滅を繰り返してきたとして、
その中のどれかひとつ ....
小川の流れと
雑木林の枝にとまって
口を開けている
唖の小鳥たち
黒雲から発し
丘をひっぱたいて消える
無音の稲妻
晩年のルートヴィヒの無音の凄みか
音の階段の中に
....
すべての扉が閉まった
それは逃げる、逃げる
それはすすむ、すすむ
連れて行かれる場所は底なし沼
うまく、うまくもがきます
すべての扉が開いた
ずいぶんと
人生を過ごしてきたぼく
花吹雪が舞う
本通りを歩いていると
ぼくは
いきなり
わかってしまった
ぼくは
自分が
わからない
長い間
生かされてきたぼく
....
ひとつひとつの瞬間が僕をつくる
ひとつひとつの出来事が僕を変える
僕は僕じゃない。
僕は、死に続けている
死んでいった僕が僕になる
生きている僕が、僕を変える
何にでもなれる
僕は、何に ....
冷たい朝でありました
早くに出かけるあなたのために
朝 一番のお水をくんで
綺麗なガラスのコップにくんで
綺麗な心で差し出した
はずなのに
早朝のカタイ空気に阻まれて
カタイまま ....
君がどこかへ行ってしまったから
僕の気持ちはフワフワだ
君がどこかへ行ってしまうから
僕の言葉はガクガクだ
愛していると
言いたいのに
君がいないから
何時まで経っても
言 ....
何にもなかった
声が聞こえた気がした
最寄り駅で
携帯プレーヤーを 指先で
鳴らしながら サウンドで
家に帰る あいまに
母の夢を見ていた 水に
そういうこともできるんだと
女子高生が ....
この街には
将来を肯定する夕暮れと
手をつないでいくみたいに
思いながら
もう春なのかも知れないと
常磐線の思い出と言えるものはないけれど
色彩が見えなくなるくらいに、
涙に
そこには ....
踊ろう何も手に持たずに 片隅にも何も返事を僕は持たない
新聞を投げ捨てて 夜をいつまでも生きていくことだろう
駅で悲しみのようなものを運んでいるのは 人々で
悩みすらも運ばれている コーヒーも運 ....
閉ざされた空間で
開放される
この世界と異世界を繋ぎ
その肌と海の天使が
あるべき場所へと導く
すべてが閉ざされた中
ただひとつ取り残された
愛を伝える言葉
回る車 ....
頼りにならないなあ、うちは所長さんだったから任せてた部分もあるんだよ、もうこの製品の購入はきみのところではなくてほかのルートに替える、
調達のシバタさんが再度ユキオにそう告げた
メーカーからの ....
キミが
かなしいとき
キミが
くるしいとき
キミが
なきたいとき
キミが
きえたくなったとき
すべての
マイナスを
ぼくが
ひきうけられれば
いいのに。
....
あたしは本当は悪い子よ悪い子よ
あたしは本当は悪い子よ悪い子よ
掃いて捨てて
掃いて捨てて
あたしを掃いて捨てて
掃いて捨てて
あなたのその
小さな不幸
飯が美味い ....
人を信じることと
人を憎むことは違うか
考えながら歩いていたら
人を見失ってしまった
姿見をみてもなにも映ってはいない
シンジルコトとつぶやいてみても
だれもいないのだから
もう ....
ベル
教えてよ
ねぇ、
レール
ちっぽけな
本当にちっぽけな
さらに
もっと
もっと
もっと
ココからアソコまで
未来型飛行船
空中ブランコ
ゴムの伸縮
もう終わった? ....
タスケテクダサイ
テンポとは最早
言い難いほどに
ゆっくりと打ち鳴らされる
バスドラ
露悪趣味も極まった
唄うことの価値を無視するような
声帯を抑制した嗄れ声
空虚で儚く
....
淋しさに抱き締められて声も上げられない。
凍り付きそうな体温に感化され青ざめてく。
溺れていってるのか、
絡めとられてるのか、
吸い込まれてるのか、
噛み付かれてるのか。
末端神経 ....
空から
一日の例外もなく
焼夷弾が降り注ぐ
逃げ惑う人々をあざ笑う
隙間のない炎
瓦礫の下
胸から上だけの彼女
宝物を抱えるように
両手の中に
泣きじゃくる赤ん坊
....
鉄道都市にある高層ビルディングのてっぺんにて
皇帝ペンギンが一羽
光ったり消えたりしている。
(蛍みたいだ)
西方から見るといくぶん寂しげな東の巨人のなかで
光る皇帝ペンギンは真夜中の迷える ....
100312
円相場が上がる
下がると困る
なにが
円が
どうしてと
説明があったので
聞き耳を立てる
マラソン好きの
聞き上手の民が
....
3393 3394 3395 3396 3397 3398 3399 3400 3401 3402 3403 3404 3405 3406 3407 3408 3409 3410 3411 3412 3413 3414 3415 3416 3417 3418 3419 3420 3421 3422 3423 3424 3425 3426 3427 3428 3429 3430 3431 3432 3433
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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