どこで失くしたんだろう、
僕の存在証明書。
曖昧さではぐらかしたせいなのか、
いまいち実体が掴めないんだよ。
もし明日僕が死ぬなら、
僕の中の僕まできっちり死んでしまうだろう ....
夜が痙攣して朝を産む
吐息が凍って花びらにしがみつく
道路が疲弊して流れ去る
その永遠の一瞬に
愛している
完璧に混ざり合う水と油
緑の血の妊婦
指のないピアニスト
その不可能 ....
うまのかげにとうぶんを、にとうぶんする
ちがでる
しぬ
けいれんした筋が
拒んでいる
人は、並べて食う、並べて
馬は
焼かれて
人 ....
こぼしちゃいけないってがまんしているきみの
その眉間のしわが好きなんです
吐息が融解していく夜の海に
降りしきる雨はひそやかな銀
さようならをうまくただしく言おう
そのためにわた ....
奥歯にものがはさまって
どうにも上手く言えそうにない
借りてきた猫は縁側でずっと
所在無げにぐるりを見渡す
小さい手がとりこぼすものは
その手につかむものの補集合
はじめからなにもない ....
線路を描く
薄暗がりの方から
ほのかな明かりを灯して
路面電車がやってくる
駅を描く
路面電車が停まる
後扉から乗る
チラシの安売りの服を着た女の人が
前扉から降りて行く
....
素早く黒く内転する北風。
見え隠れしている
耳と口の部品である言葉の
調律が乱れたままの
時の音階。
銀と黒の液体が出会う不純なる海峡
沸き立ち割れる泡の痛み
混合 ....
{引用=
せかいを美しくみるために
そっとプラグを挿す
あなたが指を動かすたびに
さざなみのように細やかな電流、
わたしの両腕を駆けていく
好きな言葉の感触は
「かん」から始まる ....
夜風をぬって届かせたい夢の国の
ドアはそこにあると思う
この手に触れそうだから
春風にゆられ木にぶらさがっていたい午後の
遊覧船みたいな あやふやになりたい
星のみえない夜
月は大 ....
選ばなかったものが届いたのではないか
重大な間違いの渦中にいるのではないか
という考えが四六時中頭を占めるのであれば
自転車に乗って住宅地を走って
片道5時間の道のりをかければ
緩和できると ....
自然や
動物や
静物を
つかってしか
ものがいえないなんて
なんて
と
そこから
さきに
つぐ
ことばが
ない
なんて
なんて
と
沸きあがった
からだが
うその ....
夜の隙間でないていた
メェメェ羊
月明かりを浴びて
夜空に駆け出すよ
数え切れない星々の
川を泳いで
メェメェ羊旅をする
ねぇ君
体中に星が広がってるんだね
夜空と混ざりあって
....
ぎざぎざだ
尖がった角は ひっこまない
じぐざぐに歩くしかない気持ちになってくる
出会いがしらに
そっけない会話
電車のドアがあいて
目をあわせないで降りる
しあわせ
探してる ....
言葉から、言葉を取り除いて
はじっこにまとわりつく
川の流れから、水と清らかさを取り除き
切り開く
標本に、甘いアルコールでなめされた
生き残りの情念を留め
....
夢を諦めないで
夢を捨てないで
夢を見せてくれ
夢を叶えてくれ
苦しいときには
ぐっと耐えて
自分のできることを
コツコツとこなす。
言いたいことを
ぐっと堪えて
息をのむ ....
辛く悲しく惨めな時こそ
背筋を伸ばし天を仰げ
頭上に高く
望月は昇り輝く
冬の寒風にさらされているのは
君だけではない
葉の落ちた街路樹も
あの ....
大丈夫だよ
すべてわかっているよ
きみの渡そうとしている箱の中身も
それについた小さなメッセージカードの言葉も
わかっているという言葉の不確かさと愛しさも
だからそんな顔しないで
外はばか ....
忘れたい
忘れたくない
ぼくはまだ
きみが側に居ると信じたい
けれど現実は
ぼくにそうさせてはくれない
冷たい
冷たい
ゆるぎない心で
ぼくはきみを
....
星が降ったら火傷して
まっ赤になって手を打った
いつも最初にうそついて
きらわれたって構わない
あきらめるのは
らくだった
自分のうえにもう星が
降らないことも
知っていて ....
ぼくたちには二本の腕があって
きみを抱きしめることができる
でもきみの腕はとても重くて持ち上がらない
ぼくたちには二つの眼があって
きみを見つめられる
でもきみの眼はまぶたに ....
半分以上寝ぼけた君が
また行っちゃうの?
帰ってきてと
つぶやいたような気がする
君は猫のように体を丸めて
ぬくもりを求めている
時間が流動する
体液も流動する
唾 ....
ねえ
ぼくはわるいこ?
だから
ぼくはしかられるんだよね
なぐられるんだよね
わかってるんだ
ママは
ぼくのことをきらいじゃないって
ぼくのことをおもってるんだって
だか ....
物語の始まるみたいな
ぬるく湿って小雨がまじった風の朝にパタンパタンと鳴る看板と
何処からか聞こえる気がした
アンプの無いエレキのシャカシャカというセンチメンタル
雲は低くうねりながら
その ....
しっくりこない幸せよりよりも
自分にぴったりな不幸の方が
居心地がいい。
そう、言い切ってしまった私
今朝の空気はすがすがしい。
青い雨と蛍光灯の光が見える
朝めざめてまだ空いている車中で
ぼくのまだ冷たい鼻を中心に
きょうも世界を考えはじめている
命を使いきることを課していたら
不倫なことはしたくなくなる
どう ....
女が死んだと聞いたのはいまから五日後のことだ
川沿いの夜に白がしなだれかかる頃それを聞いた
死世界のぼんぼりを幻視して生の回廊を歩いていたのは
私である筈なのに三年前別れた女がさきに ....
汝こぼすなかれ
汝、精を地にこぼすなかれ
一粒の麦・・落ちて、死なずんば、ずんば、んば、あばばばばば
❤
2024年、ウィルスの細胞変性効果に着目し ....
僕は僕を知るだろうことを歩いていく
聞こえる老人の 生きるだろう 僕を
時間のように 歩くだろう 宝石は
声は 僕の歩くだろう 中を
無くした 中を 過去の
中もない 何の旅立ちなのかと ....
{引用=からだの奥から
たらたらと
わたしが滴り落ちていく
産声とともに泣いた日の
わたしの初めの一滴を含んだ雨で
シーツを洗いたい
足跡にそって
てんてんと広がった池を
みじめな ....
ブルームーンに憧れて
ひたすら私は待っている
たった一目でかまわない
ただその月を見られれば
私を照らす月光は
きっと仄かな青い色
全てを癒し救う色
だから私は祈るのだ
この ....
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