(シェフ:こちらの席へどうぞ)
1春と叙情物語の香草添え
男は、立ち尽くしているのでした。
私は、釣り人の肩を、自分の席としております。
今年も春がやってきましたね、おとうさん。
この花びらの ....
どうなっていくのか この人生!!
僕の 自分だけの 世界よ!!
ああ人生なのか!! 生きる
それなんてものは 消えうせた!!
両の手に一セントすら残っていないーー
そんなふうにぼんやりと ....
もうスターバックスに行けない
愛しのカフェモカ
とっておきのキャラメルマキアート
「疲れたなぁ」と思う時は
追加ホイップになぐさめられ、チョコチップに元気をもらう
で ....
星の光に追いつけない
私たちは
月末からとても寒い日が続いたから、隣の留学生のマナが
buy&sellで古い電気ストーブを買ってきたよ、と嬉しそうにみせてくれた
「タイはこんな寒い日ないよ」
「ちゃんと隠して使うんだよ?」 ....
セットの中の港は、別の映画の城塞都市が映り込まないように
南の湾頭に作られていた。
粗末な麻の半袖を着た少年が靴磨きの練習をしている横で
ドレスを着た女の子が心配そうに台本を眺めている。
....
それは誰かにとどけ忘れた
たとえるなら即効性の
殺意みたいなものによく似て
河原で骨になった
後ろ足が一本欠けた猫の
雨に洗われた眼窩の悲しさによく似て
真夜中にだけ客を探す
....
ふまなかったためにふんだ罪はないが
ふまなくても罪はたくさんあるので
罰はあたる
たとえばふまなかった罪とか
それによって
一日5回、苦役の罰と将来にわたる不成功の約束
他人の成功を横 ....
片足けがしてひきずったら
地球はなんて歩きにくいと思った
階段は多すぎるし人も多すぎる
田舎という言葉が頭の前のほうで絵になった
隅っこにいるのはあいつじゃないか
おおい おおい
ち ....
体の芯へ 遠退いてゆく 温かさ
残るうちに 白い皺の波 平泳ぎで 進んで
時間から 離れた 遠くから
半目で 音の出ない ブラウン管
回して 見て 目 回して
白い皺の渦から 2回 ....
湯上りの
弛緩したからだを
鏡で見て
ふと気づく
以前より
陰嚢の位置が低い
このぶんだと
アメリカンクラッカーが
できる日も近い
痛いだろうけれど
猫が鳴いた朝。
灰色に塗られた空からは、飴が降ってきた。
ぽつぽつ降る飴は、空よりも暗い色をしたコンクリートに落ちて、からから音を立てる。
飴に塗れたコンクリートは色付き、甘い香りを風が ....
時速160キロの剛速球を投げる
ザンビア生まれの大横綱が
2月3日の節分に呼ばれて
ジュンク堂でサイン会を催したら
腱鞘炎を患って引退を余儀なくされた
桃源郷に誘われて行ったら
そこには何もなくて困った
二人で顔を見合わせて困った
帰りの車内が気まずかった
雨がしとしと降っている
俺はダンサー雇っている
二つのこころが一つになって
空が明るく晴れ渡ると思うな
心的現象は心的現象であって
気象とはあくまでも無関係
これはテストにも出ますよ
確 ....
彼から連絡がなくなってから
一週間が経った
昨日の夜
急にさみしくなって
くだらない内容のメールを
送ってしまった
朝になっても
返事はない
送るんじゃなかったなあ…
....
雑踏を行くと
路上で演技をする人を見かけることがある
今日は渋谷で
黒人がドラムを叩いていた
バスドラの前に置かれた
あれは何だったか
脱衣カゴのような目の粗い ....
紅い花は枯れてゆく
いつまでも咲いて
いたかった
けれど
夏の匂いは空のなか
夏の匂いは夢のなか
葵い双葉はどこまでものびてゆく
枯れてゆくこと
など
....
魚のような
布のような
白湯ひとつ飲み
眠りは消える
父が笑う 亡霊が笑う
見知らぬ女
洪水の街に
浮かぶ車椅子
右肩を軸に
部屋は回る
水 ....
ふたかかえもする
庭石のくぼみが淀ませている
枯れ葉を腐葉にして
「時」のひかりをふくむこともせず
「空」の叫びにこたえることもなく
やがて 湛えたあまみずもさよならするだろう
そして ....
頭をなくした こどもの魚が遊泳する
それをお母さん魚は どこかと捜す
綿毛のせんぱいは空の上 雲にうまく混じれただろうか
たんぽぽは そう考えながら自身の旅立ちを予定する
おいおい ....
少年は
死んだ
白血病と戦い
そして倒れた
外にも
出られず
歩けなかった
車椅子に
乗ることが
多かった
少年は
明るく
生きた
素直だった
やさしかった ....
心無き人よ
安らかに眠れ
誰も恨むこともなく
自らを
悔やむこともなく
安らかに眠れ
心無き人よ
思い出すがいい
己の未熟さを
心無き人よ
悔やむがいい
己のために
心 ....
人と
争っても
つまらない
喧嘩してても
もめても
何も良いことはない
最近
はじめて
気が付いた
自分を
大切にしていく
これから
したいことだけを
していく
....
彼女は染みだらけのバナナっす
こりゃもう駄目かな
いやいや
そんくらいの時期が
かえって一番いいもんなんすよ
シュールレアリスムは嫌いっす
けどダリの時計みたいな裸婦 ....
虫の音を
聴く
深い夜へ
星が瞬いているのも知らず
あのひとは
ねむっているのか
荒野が明けることは なく
しわぶく空よ ここに直れ。
わたしは 暗闇に透ける
深淵のねむる火
....
歩き疲れて立ち止まり
雨がしとしと降り出して
静かに静かに降り出して
道に敷かれた石畳
次第に次第に濡れてゆく
並木の青いプラタナス
静かに静かに濡れてくる
歯を食いしばり空を見 ....
すれ違い様のカンニング
嗚呼、陰湿!
やたらと大きな箱に入っている金属片は
確かに鋭利な形をしているが
触れたならば崩れ落ちそうなので
威嚇する顔つきはどこか可哀想
捨てられないか ....
こわれたオルゴールみたいに
いつまでも
同じ音を奏でる物悲しさは
必ず東の空から昇る
星を眺めるフリをして
見えない望遠鏡で
あちこち覗きみる
土星は見えるか?
いや
....
帰宅して
テレビを点けると
職場の人たちがいた
今日の忙しさを
器用な言葉で
楽し気に話している
着替えながら
会話に耳を傾ける
笑っても
話しかけても
彼らに ....
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