[268]足立らどみ[2025 05/15 16:05]☆
す。詩人自身も「いい加減に好き勝手に書いた」と語っていますが、それ故に読む者は自己に引き寄せて読める余地があるとも言われます 。田村の詩に流れる情念は、戦争という歴史的体験を経た後の、静かで鋭い絶望の情念と言えましょう。
? 谷川俊太郎「50歳」(『さようなら、またね』)
谷川俊太郎は戦後生まれの詩人で、シンプルな言葉遣いと明解な比喩で知られます。詩「50歳」では、中年に達した自分自身を振り返り、人生や老いに素直に向き合う視線が見られます。日常の風景や自然を背景にしながらも、軽やかでありつつも底流に深い想いを湛えた詩的世界が特徴です。直接的な「情念」というよりは、人生への気づきや優しい諦
[次のページ]
前
次
戻る
編
削