[11]佐々宝砂[2004 12/26 01:55]
えぞ(・・)ぎく(・・)の語るをきく――
されど人間は我を愛し
人間は我を慰むるなり――
彼等は今も尚ほ花を見るべく、
我が方へ身をかがめ、
嗚呼! さて我を手折るべし――
その時彼等の目の内に
思ひ出は輝き現れむ、
我(○)よ(○)り(○)も(○)勝(○)れ(○)て(○)美(○)し(○)き(○)も(○)の(○)の(○)思(○)ひ(○)出(○)は(○)。
そを我は見る、我は見る――かくて死に行く我ぞ。』

今は秋。その秋の尚ほ汝の胸を破るかな!
飛び去れよかし!
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