[424]ハァモニィベル[2016 09/16 21:34]★1
り部分は、無駄がなくて読み易いが、
極限状態とはいえ、男が、〈女の指〉を食べてしまう経緯が簡単過ぎる。人間の弱さに対しての苦悩にも無駄がなくて、かえって共感が薄れてしまうように(私は)感じた。
同様に、奇跡的に生きながらえた男が、今度は〈自分の指〉を切り取って塚にする、回心の部分もあっさりしていて、簡単に許されすぎてしまっている印象がある。
この作品では、ふたつの男の心理の掘り下げが腑に落ちるかどうかが作品の質を決める。それは、言葉での掘り下げではなく、掘り下げの深さを滲ませた凝縮した言葉がのぞましい。
そこがあっさりしすぎている為に、やがて塚の周りに折角生えてきて「萌えた」「見慣れ
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