[114]半知半能[2006 02/26 00:00]★6
縮れた白石さんの
隠されたその先の

不思議なかたちの起伏には
魔物が潜んで汗をかかせる
白石さんの 白石さんの

その手が僕をつかんで
僕の知らない白石さんのかたちを
冷たさに包まれた温もりで教える

伝わることを伝えたいのに
僕の意識は
白石さんの長い吐息で満たされている

甘く噛まれる、耳朶
浸入する、唾液
白石さんの、背中の、産毛に

ふたりの区別がつかない雫が光り
教わったのか 教えたのかも
定かではなくなっている

首筋にきつく唇を当てて
「明日はここにバンドエイド」っと
その位置を僕に示す

ねぇ、僕の先生
このスタンプがいくつ貯まれば
僕だけの先生に
なってくれますか
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