[110]田代深子[2006 01/07 03:11]★2
2006年1月7日 午前1:00頃から
守り手・田代深子
「犬」をイメージして
5行ずつ 守り手→田代の順で
吠
視て、白い土地で
濁声がひらかれ
ひらかれてゆく 半眼の
猟犬は伏せることに
馴れたままで 、凍結している
その備えた背に一条の
陽が射すのは、未だ
薄暮のうち 声々は幾重にも
響くけれど、小さく
きれぎれの先触れとしてだけ
放たれた 子犬の
その無数のように廃墟は
同時に開始される、狩りの
その狩りの無数の、殺戮の 猟犬は
伏せている けして陽を 追うことはなく
格子はなく、命ず
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