九十九夜/nm6
 
ンクに光ってきれいだった

デリカテッセンに行って彼女とオムライスを探す
結局メモリーカードしか売っていなかったので
遠浅の海へ出て写真を撮りあう デジカメで
彼女はもうすぐバレンタインだから と言っていた

彼女は年中無休という名前だった
ジャックナイフと熱帯魚を集めていた
竜の牙のようなすこしとがった眼鏡には
葡萄の葉のデコレーションがしてあってきれいだった

携帯電話なんてなくなればいい
真昼の月が壊れた時計かと思った
子馬が走る砂礫王国に踏切はない
熱海にも きっとない

風切羽をかざしてグランドキャニオンまで飛ぶ
轍のような 飛行機雲のような あとをつ
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