通勤快速/たもつ
 

夜が白々と明けると通勤が俺を捲くし立て俺は走り
俺は走るが走っているのは通勤快速だ
くそっ!通勤だ
くそっ!快速だ
身動き取れないそれでも走ろうとする俺の背中にボインちゃんのボインが
ポヨンポヨンと、ツボを刺激し、通勤魂を激しく揺さぶり
熱を発し、息を荒げ、
行け!通勤
進め!快速
少年時代、俺は知っている川の名をひたすらノートに書き続けた
知っている川の名を書き尽くしたとき、俺は地図帳を広げ
熱を発し、息を荒げ、
知らない川の名をノートに書き続けた
青春時代と一言で総称される時代
俺はその川の名を一つずつ消しゴムで消していった
通勤快速だ!
昼休み妻の作った弁
[次のページ]
   グループ"四文字熟語"
   Point(11)