月夜回想/LEO
三日月の晩に 僕は生まれた
細い月の端っこにつかまって
地上に喜び溢れる人の足音を聞いた
半月の晩に 僕は大人になった
半分の僕は もう半分の僕を探した
地上では 止まない嘘に傘をさす人々がいた
路地の片隅には 悲しみを数える花屋があった
もう半分の僕は 渇いた草の上に寝転んでいた
満月を迎える晩に 僕は太陽に焦がれた
太陽を追いかけ 西へ西へと
ただひたすらに 焦がれる太陽を追った
僕は満月を知らないまま 喜びに満ちていた
けれど 半分の僕は草の上に寝転んだままだった
欠けはじめた月に 僕は苦しくなって
欠けるごと 月の欠片を集めた
いろんな色にいろんな
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