落下地点/暗闇れもん
だって胸がざわめくのだもの
雲を見るためだけに教室の窓を開けて
ずっと授業中も流れる雲を目で追って
時折それよりも遥か遠くを見ている目をして
目に雲が宿るの
日常から逃げ出したいと背中に生やしたはずの小さな羽根が
崩れて消えていくのを見ていたずっと
窓に足をかけて
半分泣きながら心が地に落ちた錯覚
悪夢
いい夢
そんなの分からないけれど
遠くに行こうとしているのを止めたかった
予知夢
正夢
そんなの分からないだろうけど
手は必死にシャツをつかんでいた
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