妄想患者/海月
殺風景な待合室で順番待ちをしている
席を二つ離して神経質のチヨさんが座っている
ある一定な距離を取る事は何回か通う様になれば自然と目に入る
どんなに混んでいてもチヨさんの両隣は二つは空いている
誰かがその二つに座ったらチヨさんは大声で叫ぶ
一回その現象を見てからチヨさんに関わる人はいなくなった
医者や看護士でさえもその規則は絶対に破られない
絶対領域とはこのことを言うのかもしれない
テレビはNHKの高校野球を映している
その内容を小太りで野球好きのジンさんが見ている
彼の本名を知るのは極少数の人だけその理由は「一度死んだから・・・」
自殺未遂を図って生きているから前の名前
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