今、月が咲いているから/
プル式
オルゴオルのような声で歌いたくて
声がかすれるまで喉をつぶし
氷のように静かな目を持ちたくて
人と接する事を拒んだ
そうしていつの間にか
何も見えず
何もしゃべる事が出来なくなった
ただ僕に出来るのは
鼻歌のように小さな
時間を過ごすだけだった
だけれどもそれが本当は
幸せな時間だったのかも知れないと
今は
思うよ
それが僕の
今言える
答え
今
月が咲いているから
前
次
グループ"作者が好きな自分の作品"
編
削
Point
(4)