哀しみ皇子(2)/アマル・シャタカ
 
、いままでに流した自分の涙の量はしっているかい?」
そんなことしらないよ
「哀しみ皇子なのにしらないのかい?おやおや」
オジサンは型から取り出した涙の石を磨きながらおどろいた
「じゃあ、涙の総量は?」
そうりょう?お坊さん?
「皇子はまっすぐなよい子だね、これが終わったら話してあげよう」
だから泊まっていきなさいって、オジサンは笑いながらいう

とうさん、かあさん
しらないオジサンの家に泊まるぼくをゆるしてね
やっぱりぼく、哀しみ皇子だから
涙のことぐらい知っとかなきゃって

また手紙かくよ
おやすみ

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