銀河 鉄道/たりぽん(大理 奔)
 





シリンダーから彗星がほとばしり
縄跳びの軽便鉄道は
宵の明星を目指すんだ

薄暗い星雲を踏みながら
ほら日本海、漁の送り火が
暗闇に星空をまねる

おなじ目的地の
切符を手にしたのは
君とぼくの恋心
どこまでもいけるよね
どこまでもいけるよね

カシオペアの果てまででも
白鳥の胸のむこうへでも

あかつきが追いつき
ツバメが夜を切り裂き
トキの淋しげな声が
星座盤を運行する




それでも
銀河は進むさ
東京駅 23時 9番ホーム
ひとりぼっちのベットのなかで

縄跳びの軽便鉄道が
君とぼくを

どこまでも



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