銀河 鉄道/たりぽん(大理 奔)
シリンダーから彗星がほとばしり
縄跳びの軽便鉄道は
宵の明星を目指すんだ
薄暗い星雲を踏みながら
ほら日本海、漁の送り火が
暗闇に星空をまねる
おなじ目的地の
切符を手にしたのは
君とぼくの恋心
どこまでもいけるよね
どこまでもいけるよね
カシオペアの果てまででも
白鳥の胸のむこうへでも
あかつきが追いつき
ツバメが夜を切り裂き
トキの淋しげな声が
星座盤を運行する
それでも
銀河は進むさ
東京駅 23時 9番ホーム
ひとりぼっちのベットのなかで
縄跳びの軽便鉄道が
君とぼくを
どこまでも
前 次 グループ"駅"
編 削 Point(6)