37、四季 【しき】/雨宮 之人
 
色づいて 時は過ぎる
美しく この日ノ本は在れ

春は風のうちに花が咲き
夏は夜 空にうつろう光が儚く
秋は空の色を渡り鳥と眺め
冬は雪の下 種と共に待つ

生命はかたちを変え
ゆるやかに 移り変わる
その中心は 傾いた軸
キャンバスに刺さった 筆のせいで

見守って 月は揺れる
いつか海に浮かんだアミノ酸
本当の姿はいまだ 想像の先にある
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