裏銀座/はらだまさる
痛めた左膝が、苦痛に笑いそうになっている。あたしが心配そうにそれを眺め、ぼくは黙ってカップに絞られた養分を補給する。私は振り返る。舞台の上で走り回っていた少女、そして少年たち。ここは地獄でもなければ、天国でもない。だけど、かがやきに満ちている。
ぼくらは山になる。こんなに高い、青空の底で。
※一条氏『I have two beds.』http://bungoku.jp/ebbs/bbs.cgi?pick=2231へのオマージュ。
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