yubisaki/はらだまさる
 




     しうしう、と

沈黙する。 アシッドに。
並んでいる  夜が逃げる、
山羊の、惰性と  六月。
 女の乳房を噛む弦、
  GとFを繰り返す
    挑発的に。

 海だ。
陽射し、
読谷村の職人、
波照間島の潮騒、
ウルワトゥのケチャが
  ビジョンして、
   サウンド
      する
。錆の
泥濘に、
 指を突き刺して
 君たちは指先をう
  しなう。こうしよう
   じゃないか、あの空
岩間   に連れてゆく眼差し
に朽ち果てる  その炎と
 鵺。森全体が
 ぬらぬらと揺れる
  しうし
[次のページ]
   グループ"Double image"
   Point(16)