kirameki/はらだまさる
 
か、可能性とか、生きようと思っている
無限のエスポアールを反芻する、田村隆一だって
七十五まで生きたんだ

水のない不安な土地で、感情を譲歩し合う人々の谷川俊太郎が暗殺されたよ
欲望し、乱立する森で精霊だけが歌うのだ、享年七十六歳

先日、そんな
母音にしがみつく、谷川さんから電話があった
コスモスに描かれた輪郭だけで「どうせなら詩人に殺されたいもんだね。」
田畑や果樹園を濡らす雨は、死んでゆく、唐突に、そんなことを言うから

ぼくらのつばさは、鮮やかな呼吸で立ち上がりびっくりしてしまって
指輪を外し、首飾りを捨てて群衆のうえに飛び上がる言葉を失ったけれど

(そうやって詩が殺されてしまったことに気がついたとき、目が覚めた)

古代湖は、いまも輝いている、彼らは夢の中でも、
ひかりを知らないぼくらにとっての
水脈のうえで、詩人であった


  グループ"Double image"
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