降り来る言葉 LXIX/
木立 悟
樹に群がり
喉の奥の谷と山脈を
光の子ら 光の子ら
のぞきこむ のぞきこむ
名前は? 忘れた
言葉は? 忘れた
まあいい けして
消えはしないのだ
そそぐ水そそぐ水
逆さまの空のうた
またひとつ忘れた
とりかえそうか いや
また 降るだろう
小さな羽のあつまりが
小さく応えひらきゆく
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