ちょっとわかって、ちょっとわからない。/ななひと
 
「水が恐い」と言っても誰にも理解されない。「だって水って生きるのに必要でしょ」「水が恐いって意味わかんない」と言われる。本人は水を見ただけでパニックである。ぶるぶる震える。しかし、水を飲まないと生きていけない。恐いけれども飲まなければ死ぬ。だから生きていくのが困難である。
そういうわけで、もとの命題にもどる。「ちょっとわかって、ちょっとわからない」詩が、人に読まれるのである。人は、全くわからない詩はわからない。(当たり前だ)。わかる部分がなければならない。しかし、全部わかってしまう詩は評価されない。なぜなら「そんなのありきたりでしょ?」「普通じゃん」と言われるからである。だから、7〜8割くらい分
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