読書スタイルについて/ななひと
 
ているし、ネットの世界も有名人無名人たくさんいる。強弱の権力が無数に氾濫している状態だ。こんななかで我々はいったい何を読み、何を読まずにおくべきだろう。ここで私の考えをひとつだけ述べさせてもらいたい。文学的価値なんてものはない。語弊があるなら、文学的価値は複雑な諸関係の言説の束で決まる、ということである。これがわからない人はフーコーの著作をよむように(笑)。詩の価値を決める絶対的尺度が仮にあるとすれば、それはすべて生産される詩を読むことが出来る神に近い猛烈な読書家(しかもその解釈はつねに正しい)であり、実際上そんな存在はありえない。我々は、我々の持ち駒だけをもとに、いったい価値があるのかないのかわ
[次のページ]
   グループ"詩・詩人・読者・評価・創作"
   Point(6)