マジックミラーの向こう側で/暗闇れもん
脚を組み壁をにらみ続けている綺麗な人
何かを時折叫び壁を蹴る
コーヒーに口をつけたのは
私が部屋を酷く冷たくしたせいだろう
コーヒーから登る湯気が彼女をくるみ
悪態をつく言葉と一緒に香ばしい香りが放たれている
スーツ姿の彼女があまりにも綺麗過ぎたので
告白もせず
正体も明かさず
そっと屋敷にしまいこんだ
紫色に血が通いばら色になる
白い頬に血が通いばら色に染まる
マジックミラーの部屋を後にし、次の部屋に向かう。
コーヒーが溢れる
ミルクを含みカフェオレになる
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