二月の森/ベンジャミン
 
るので、それは
自分のために降りそそいでいると思ってしまう
落ち葉は深い沼のように
地中へと引きずり込もうとします
歩をすすめ、立ち止まらずにいることが
唯一、今にとどまる方法です

そんな森の中を、歩いてゆきます
奥へ、奥へと
生きものたちの影はありません
舞い上がるほどの風も
吹いてはくれません
二月の森は
ただ
奥へ、奥へと
沈むように続いているばかりです

  
   グループ"テーマ詩「月の詩(ウタ)」"
   Point(7)