歓喜と無限/
なかがわひろか
歓喜は無限に
君にとってぼくはなんだいと尋ねた
無限は歓喜に
気の利いたことは言えないよと言った
歓喜は少し悲しかった
それを見た無限は
君にとってはぼくはなんだいと尋ねた
歓喜は困った
とても困った
今まで考えたこともなかった
つまりそう言うことだよ
ツマリソウイウコトダヨ
歓喜は泣いた
悲しいようにたくさん泣いた
無限は聴いた
歓喜の泣き声をじっと聴いた
(「歓喜と無限」)
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