22番のバスに乗って
窓のそばに立って
18世紀だか19世紀だかの建物の列を横目で見て
ラファイエットで購入したお洋服の紙袋抱えて
前に立ってるおじさんが
不機嫌そうな顔して時計見てて
それを盗み見して
可愛いめがねだ まるいのだ
今日は天気が良くて
空がすごく綺麗で
凱旋門も
それを囲むオレンジ灯も
門の向こうに続く道も
新しい時代の門も
走行中に屋根が外れたらしい車も
なんだか綺麗で
パリの鉄の貴婦人が
澄み渡る印象派の空の下で
夜のはじまりを告げて きらきらと光る
夕時だから道が混むのね
あぁ
少しずつ
暮れていくこの空のように
あたしは うちへ 帰ろう